冒険中?いいえ、珍道中!
精霊とは、自然の化身らしい。
なので自然の一部である人間も、当然のことながら妖精のことを敬う必要がある。
「キリュリュ〜」
「気楽そうで結構ですわ、精霊様ァァァァッッ!!」
頭の上に乗っていた精霊、キリューを地面に叩きつけるムゲン。
「自力で歩けェェ!!」
「ムゲン、うるさい」
只今ムゲンたちは登山中。何故ならマグナがいる村に辿り着くためには、ここが近道だから・・・と、キリューが言い始めたのが運の尽き。
「何が近道だ!遭難しかけてるぞ俺達!」
「そうなんだー」
「古典的な駄洒落言ってるバカはドイツだ!」
「ドイツの医学薬学はーー」
「言わせるかッ!」
疲労のせいか、会話も支離滅裂になってきている。
そしてーー
「詰んだ」
「だな」
「うん」
「キリューン・・・」
ムゲン達は話しながら適当に歩き回ってた所為か、気付けば辺りは見渡す限りの植物だった。
「どうするよ、リーダー?」
「・・・今日はここで野宿かな」
ムゲン達が森林で遭難している頃。
「ーーのせいでこんなことに!」
「ーーには我ら人間では敵わない。ならばせめて被害をーー」
「ーーー!」
そこは、洞窟のような場所であった。
微かに香る硫黄の匂いと洞窟の湿った岩石の匂いが混ざり合い、独特な空気を醸し出している。
「・・・」
そして、そこには。
「おお、マクナ様。どうか我らの代わりにーー」
「平和をもたらして下さいませーー!」
どうやらムゲン達には余裕をかましている時間が無くなってきたようだ。
「ぬ、抜けた・・・」
あれから2日後、ムゲン達は漸く森を抜けた。
「魔力も、体力も、死ぬ程、使ったな・・・」
息も絶え絶えといった感じで言葉を紡ぐタクウ。
森を抜けた彼ら。
そして。
「お、目的地ってあの村だよなぁ?」
見渡す限りの荒野。そして火山。
辛うじて見える、その火山の中腹にはーー。
「火山の村だとは恐れ入ったな・・・」
マクナのいる村、『ボルケ村』である。
「よーし、目的地が見えたお陰でモチベが上がったぁ!」
そういうや否や、ダッシュするタクウ。
「あっ、テメッ、ずりーぞ!」
ムゲンも駆け出す。
しかし、彼らの旅はさらに続くこととなる。
この村に着いたのもただのチェックポイントの一つに過ぎないのだ。





