奇跡も、魔法もありやがりました
「な、何やってんのさあああああ!?!?!?」
ガンバのツッコミが迷路・・・の跡地にこだまする。
目の前には惨状が広がっていた。
「これでシンプルな迷路になったな」
「おう、難易度easy位になったんじゃね?」
目の前にあるのは一直線の道。そして光が差し込んでいた。
幼稚園児でもクリア出来る迷路・・・いや、もはや迷路ですらない一本道。
「よし、行くか」
「おう」
呆然とするガンバを無視して歩き出すムゲンとタクウ。
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
ガンバもやや遅れて二人について行った。
「おー、絶景」
ムゲン達の目の前には、様々な色の水晶が辺り一面に広がっていた。
「もうすぐでこの洞窟の最深部かな?」
「風の流れが淀んできているから多分そうだろ」
少しずつ進んでいく一行。
「ところで、ここにある水晶片っ端から売ったらどれくらいの値段になるんだろーな?」
「500万と見た!」
「こんなに純度の高い結晶だから・・・650万は行くんじゃないかなぁ?」
神秘的な風景とは裏腹に、汚い金の話をしていた時だった。
「キリュリュリュリュ・・・よくぞ来たな、人間どもよッッ!」
「おっと、家主の登場か?」
「こんなクソみたいな家あってたまるか!」
声の方向へ啖呵を切りながら振り返ると・・・
「お、かわいい」
「あ、かわいい」
「ん、かわいい」
ちまっと座っている、小動物が居た。
白い体毛に、丸くて赤い眼。腕と脚は短く、ずんぐりむっくりしている。
そして、龍のような角。
「キリュリュリュリュ!?かわいいだッテ!?」
「うん、かわいい。ペットにならねぇか?」
「お前のペットとか嫌な予感しかしねぇ」
「僕の名前はキリュー。この洞窟の主だヨ!」
ドヤ顔でムゲン達に自己紹介するキリュー。
「俺はムゲン・シン。この二人と幼馴染を助ける為に旅をしてる」
「タクウ・レブだー」
「ガンバ・レブです!」
一通り自己紹介を終えたところで、本題に入る。
「お前さんに逢いに来たのには理由がある。どうか俺たちにお前の力を貸してくれないか?」
「たかだか幼馴染を助けるためにカァ〜?」
「まあ、そーなんだけどさぁ」
ムゲンは今までの経緯を説明した。
「ふぅむ、なるほど」
「で?どーなんだ?お前は力を貸してくれるのか?」
「頼みごとをする態度じゃねぇよ・・・」
「イイヨ」
「・・・え?」
「チカラ、カシテヤルヨ」
まさかの即答であった・・・





