表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インフィニティ・ワールド  作者: Yamato
少年の旅立ち~堕天使討伐編~
12/79

テンプレだろうと、人生である

「湯加減はどうじゃ?」

「最ッッッ高ッスよ!!」

ムゲン・シン、只今入浴中。

ついでに・・・

「えー?爺ちゃん、少し熱いよ」

「うーん、確かに」

盗賊兄弟もちゃっかりムゲンと温泉に浸かっている。

・・・まあ、手を手錠でムゲンと繋がれているから仕方ないのだが。

そして、その手錠。

金属錬成魔法で出したワケではない。

「おお、そういえばお前さんの武器は『無限石』で造られておったのか?」

「あったり〜。よく知ってんな、これ便利だよなー、だって・・・」

無限石。無限鉱石とも言われる。

真紅というのか、紅蓮色というのか・・・とにかく、深い赤色である。

そして、この世界では最も硬い鉱石である。

しかし、注目すべきはそこでは無い。

最大の特徴は・・・

「魔力さえ込めれば幾らでも変形できるもんな」

そう、魔力を込めると形状なら自由自在に操ることが出来ることである。

しかし、一応制約、というか欠点はある。

「でもこれ、俺が原石から直接削り出したんスけど、いやー、『削り出した大きさから遠い大きさ』に変えるほど変形時の魔力消費激しいんスよ〜」

つまり、元々の大きさより大きく、もしくは小さくする程より多くの魔力を消費することになる。

「ふむ、難儀なモノじゃの〜」

「うわ、チート武器だろ!」

「何回ガチャ回したの?」

そしてコイツらもムゲンに影響されてメタ発言が目立ってきている。

・・・世間知らずは影響を受けやすい。

「ねぇ?風呂上がっていい?」


盗賊達の家はなかなか広い。

彼ら曰く「気が向いた時にそこらへんの木を刈って拡張していってる」そうだ。

「うーん、気持ち良かった!」

冷たいお茶を飲みながら縁側でムゲンはくつろいでいた。

「この茶葉もうちの裏で採れたヤツなんだぜ!」

自慢気に言う盗賊 (兄)。しかし、思いっきりシカトするムゲン。

「ほれ、食事じゃよ」

盗賊の祖父がお盆を持ってきた。

「待ってたぜぇぇぇ!!」

因みにムゲンは冒険モノの主人公によくある大食い属性は無い事をここに記しておく。

まあ、それでも人並みに食欲はある訳で。

「うめえ!」

「だろー?」

「お爺ちゃんは料理が上手いからね〜」

「褒めても特訓メニューしか出んぞ!」

「ヒイッ!」

「食事中にその話題は勘弁してよ・・・」


「・・・」

食後、縁側にて。

ムゲンは星空を見ていた。

森の木々が額縁の様に星空を囲む。

「星空を見るとは『ろまんちすと』じゃのォ〜」

「うん、昭和の匂いが漂う台詞」

盗賊の祖父の方を軽く見上げると片手に酒とお猪口(ちょこ)を持っていた。

「匂いからにしてそれメチャクチャ強い酒だろ?死ぬ気かよ?」

「ふむ、その距離からこの酒の匂いを嗅げるとは・・・お主、前世は犬じゃな」

軽く笑うムゲン。

その隣に腰掛ける盗賊の祖父。

「・・・何が狙いだ?」

「狙い、かね?」

ふむ、と思案する盗賊達の祖父。

「わしはな・・・とにかく、孫達の幸せを願っておるのじゃよ」

「犯罪者はロクな生涯送れねぇよ?」

「ああ、分かっとる。だが孫達はまだ間に合う」

空を仰いで酒を飲み干す。

「なあ、お前さんに頼みがある」

「『孫たちを旅に連れて行け』だろ?」

「読心魔法かの?」

「そんなインチキをこんなシリアスなシーンでするかよ!」

口から火を吐かんばかりに怒鳴るムゲン。

「やっぱり、あんた全部のセリフがテンプレ過ぎなんだよ!だからこっちもテンプレになるからどうしてもグダグダトークになるんだよ!」

「まー、それは置いておいてじゃ・・・どうかの?仲間が増えることは決してお主にとっても悪い話ではないハズじゃ」

そう。ここでは彼の言う通りだ。

ムゲンが今向かっているのはマクナの護衛隊が定期連絡を最後にとった村で、しかもここから1週間くらいは掛かる。

それに、今は春。盗賊達はもちろん魔物も活性化している。

ムゲンの主人公補正を持ってしても無事に辿り着くのは至難の技だ。

「アンタ、盗賊よりも詐欺師とかの方が向いてる気がするよ・・・」

「何とでも言えい。なあ?タクウ、ガンバ!」

「!!」

ムゲンが後ろを振り向くと、盗賊兄弟が武器を持って立っていたーー

続く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ