皇帝、隠れまくって……再会します?
というわけで……今、自分、逃げてます。……ガチでっ!!
なんだよ、あの四人。なんで、いつの間に仲良くなってんだよーー!!
「そこの蒼! あなたの勘はどこを示していまして!?」
「あっちだよっ!!」
特に蒼の勘はヤバい。そして、舞彩だ。
「涼、この先には何がありましてっ!?」
「図書室だ。あそこなら隠れやすい棚が大量にあるな」
「では、行きなさい、瑠璃っ!!」
「はいっ!!」
体力が凄い瑠璃が突撃してくる。そう、舞彩は指揮に長けている。
適切な人材を適切に使って、適切に活躍させる。
味方にすれば、これほど心強いものはないだろうと、自分は感じています。
うあああああ、マジかよぉーーーー!! パルクール全開で、図書室を脱出!!
近くにあったパイプを伝って、そのまま、屋上へと登っていく。まだ舞彩は、自分を見逃していない。
しかも、物凄く、連携も組んでて、今、マジで……見つかりそう、もとい、捕まりそうです、誰か、助けてくれよーー!!
あの後、曲芸のスキルも取って、上げてるところですが、マジでこれもあってよかった!! 屋上と屋上の間がかなり開いているのですが、パルクールと曲芸があれば……。
「いっけえええええっ!!!」
届きましたぁーー!! 死ぬか思ったぁーーー!!
こうやって、無理も通すことができるなんて、すげえよ、このゲームっ!!
「あああああっ!! 皇帝君が凄すぎますーーっ!!」
「こ、これは……瑠璃には無理ね……」
こうして、自分はようやく、一行を撒いたのでした。うわああ、ホント、マジ怖いから!!
で、ホント連日、こんな感じっすよ。死ぬ。
死ぬよ、マジで……。カロリー〇イト食ってないとやってられないよっ!! はあ、プレーン、最高。
ばりばりばり。
「ホント、マジで殺してやろうか……?」
……って、なんで、自分、物騒なこと言ってるんですか!! いやいや、ダメだって!!
自分、ぶるぶると首を横に振って、恐ろしい考えを振り落とします。
ついでに、美味しい一口ゼリーも食べました。ああ、幸せ。
まあ、そんなわけで…………木の中に隠れたり、そこら辺に転がってた、大きなゴミ箱の中に入ったり(臭くなった!!)、これもあったら便利だなって思ってた変装セットでなんとかやり過ごしたり……!!
昨日のオアシスもとい、庶民のジャンクフードなかったら、自分、マジでヤバかったかも!!
きっと折れてた。
確信します。
けど……もし、もうちょっと我儘できるのなら……。
「ライトノベルとゲームも……プリーズ!! できれば、ばりっ張りのギャルゲーでよろーー!!」
「あ、へんてこ雄哉くんだ」
えっ……待って、待ってください。ここって、あの校庭で……。
「こんにちはー。もしかして、雄哉くんって、前世持ちですかぁー? 私と一緒ですね?」
眼鏡でポニテの……かわいい子ちゃんもとい。
「僕の心のオアシスっ!!!!」
「わあ、へんてこな名前貰っちゃったよ。びっくり!!」
自分はとうとう、彼女とお近づきになったのである。……マジでっ!?




