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知らない間に攻略対象になってました  作者: 秋原かざや


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3/17

こんなにハードだなんて、皇帝、知りませんでした

 そういえば、以前、言い寄られるのは女の子が良いって、自分言ってしまいましたが。

 前言撤回していいですか? いいですよね?


 だってですね?

 自分、見てしまったんですよ。

 教室の扉の裏で、構えてる縦ロールのこと、見つけちゃったんです。

 怖くて入れませんでした。

 目なんか血走ってて、今か今かと待ち構えてるんです。

 その手には、よくわかんないプレゼントと……非常に読みたくないピンク色した封筒入りの、ええ、花柄の手紙がありましたね。

 駄目、でした……。

 その、皇帝になって……初めて、早退して帰りました。

 それで、こっそり、遠回しに先生を通じて、手紙とプレゼントは学業の邪魔になるから、止めて欲しいと伝えたんです。


 どうなったと思います?

 今度は……帰れなくなりました。

 ええ、逆パターンですね。驚きましたよ、本当に。

 仕方ないので、ヘリを呼んで、窓から帰りました。

 あれはないわー。

 なんていうか、怖いです。マジ、女の子、怖い……。

 縦ロールだけなら、まあ、そうでもないかもしれないんですが、それに……大和撫子ちゃん。

 あのこがね、その、幽霊みたいな顔で、必死になって、自分のこと、縦ロールに負けないようにってアピールしてるんです。こっちは流石に豪華なものじゃないんですよ。

 ……たぶん、手作りっていうんですか?


 怖いじゃないですかっ!!

 高価なモノも怖いけど、それ以上に何が入ってるか分からない。


 ―――手作り。


 自分から言わせてもらうと、あれ、核弾頭並の怖さです。

 あれもらったら、もう、なし崩しに大変なことになりそうです。

 必死にもなります。

 ええ、舐めてました、このゲーム。

 こんなにハードだなんて、聞いてねえよ、こんちくしょーっ!!


 こんなんじゃ、自分の生命の危機を感じたので、ちょっと病弱な振りして、二人に極秘ってことで、今は保健室で授業受けてます。

 ただそれでも、同じ校舎だし、保健室にいつあの二人が入ってくるかわからないので、マジ、怖いです。

 そろそろ危険だなって、背筋に悪寒を感じてます。

 自分、転校していいですか?

 思わず、両親に相談したら、逆に怒られました。

 何も問題ないなら、ちゃんと卒業するまで通いなさい、の一点張り。

 ……父上、母上……自分を、そんなに地獄に追い込みたいのですか……。

 そういうわけで、転校は……無理でした。


 ある意味、詰んでます。

 こうなったら、彼女らと接触せずに暮らそうと思います。

 ええ。これは、ちょっぴりワルな感じですが。


 サボっていいですか?

 主に誰もいないところで。

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