表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
知らない間に攻略対象になってました  作者: 秋原かざや


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/17

皇帝、覚醒……しません!?

 というわけで、自分、風邪から復活っ!!

 翌朝、すっきり、起きれたし、頭痛もなくなりました。鼻も喉も咳も出ないし………なんか、便利?

 やはりそこは、ビバ! ゲーム世界!! なんだろうか?

 とにかく、これからは、ヤバいモードに入らないよう、蒼には近寄らないようにしないと……!!!


 っと、思った矢先に。

 どんっ!!


 誰かにぶつかった。

「ああ、すまない。よそ見をして……!!!!!」

「あ……皇帝、くん……」

 って、蒼の顔色がすこぶる悪い。

「どうした? 顔色が悪い……もしかしたら、変なところを打ってしまったか?」

 思わず、自分、労わるような言葉を投げかけています。

 って、これ、放っておけるかよ……もう!!

「ねえ、皇帝くん。ちょっと話してもいいかな?」

「あ、ああ……」

「僕は……選ばれた人間なんだって」

 もしかして、あの覚醒イベントに関連する話……なんだろうか?

「皇帝くんなら、そんな風に言われても、平気そうだよね」

「まあ、慣れているからな。けど……」

 そこで言葉を区切って、真剣な眼差しで続ける。

「たまに逃げ出したくなる時はある」

「ふふ、皇帝くんは、ずっと逃げ出してるもんね?」

「お前らの所為だぞ」

 その言葉に蒼は笑う。

「そんなに、嫌なの、それ?」

「……最近は、正直……どうでもよくなってきてる、と思う」

「えっ……?」

 なんだか、自然にそんな言葉が出てしまった。

「お前達の向けられる好意は、まあ、それほど……悪くはないとな。けど……それに現を抜かすつもりはない。俺にはやるべきことがある」

 ……って、あれ? そういえば、そんなことがあったような……。

 と、そこで頭に鋭い痛みが走る。……またかよ!!

「目的の為なら、辛くても苦しくても前に進まなくてはならないときもあるんだ。俺はそのときがきたら、きっと……お前達を切り捨てても、それを……選ぶかもしれない」

 なにいってるんですか、自分。えっ……あれ? どういうことっすか?

「お前のやりたいことを、すればいい」

 って、自分、自動的になんか喋ってるんですけど!! これって、また強制イベントってやつですか?


 と、そのときだった。

 グルルルル…………。

 獣の唸り声。視線の先には黒い影が、狼のような獣のような影が、自分達に襲い掛かろうとしていた。

 咄嗟に受け身を取ろうとした矢先。


 キィイイイン!!


 何かが抜かれ、その刃で、その影を、獣を切り裂いた。

 蒼が美しい日本刀を持って、そこに立っていた。

 ああと、自分は理解した。

 蒼は、この影と戦うために、その刀を手に入れたのだと。

「大丈夫、皇帝くん!! 怪我はない?」

「ああ、大丈夫……うわっ!?」

 急に蒼が自分に抱き付いてきた。

「よかった、皇帝くんが殺されるかと思ったら、自然に体が動いちゃって。この刀、ずっと引き抜けなかったんだ。けど、引き抜けて、あの影を倒せた。よかった、よかったよ」

 ずきり……。

 なんだか、蒼が羨ましいと感じた。

 胸の痛み? それともずきずきと痛む頭の痛み?

 ただひとつ、言えることは。


 自分はなにひとつ、『目覚めなかった』という、現実を思い知らされたことだった。

 

 ぴこん。

『薮内蒼との好感度が100になりました。これより、伝奇編に入ります』。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ