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私の中に居る彼との契約。  作者: 柊 柚衣
2/3

彼女は帰る。1人は嫌だと思いながら。

猫を一目見て、飼いたいと思った。


けれど それは出来ない。


「ごめんね、うちじゃ飼えないの」


すり寄ってくる黒猫を撫でながら言い聞かせる様に言う。


伝わるワケないけど。


寒空の中1人で公園のベンチに座り、猫に話しかけているなんて

誰が見ても変だと思うことだろう。


「コレあげるね、君、綺麗だから」


そう言ってコートのポケットから鍵を取り出し、

飾りで付いてる赤い紐の付いた、銀色の鈴を彼の首に着ける。

まるで、首輪の様でピアスと合っている


「これなら、他の猫と間違えないわね」


“ニャーオ”

まるで返事の様なタイミングで鳴いた彼に言ってみる。


“明日も此処に来るから待っててね”


そう言って猫と別れる。


もう、夕方だ。帰らないと。

私の帰る所は一つしか無い、けれども

あそこは


.......私の“家”じゃない。


彼女は帰る。独りの場所へ。






そして、「家」に帰ってきた。

教会の様な風貌の建物が視界に大きく映る

見慣れた門に可愛らしい、木で出来た看板が目に入る。


『ひまわりのいえ

心理カウンセラーおります。

お気軽にどなたでもどうぞ』


________そんな文字が書かれている。


何時も思うが、心理カウンセラーに来る人で

お気軽に来る人なんて....いるのか?

いや、居ないだろ。

冷静に突っ込んでみる


そんな門を潜ると

“あぁ、“また”独りになる”

その言葉が脳内で繰り返される


丁寧に彫刻が施された扉に手を伸ばす。


そして、ゆっくりと息を吸う


そして、ゆっくりと扉を開けた


出迎えてくれたのは_________________






_____________静寂。





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