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まぁ、頑張りましょうか。【学生編】  作者: 和水 璃雨
四章 学園編 高等部
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936話 取り敢えず、空気読め。


アガレスさんの武装は、見る限り特に無さそうだったが…素手の人程、戦う時は近距離に詰めないといけないから面倒くさいんだよな…魔力の割に、ほぼ近接アタッカーな私が言うのも何だけど。(遠距離からの狙撃や砲撃は…余程精緻か、余程広範囲じゃなかったら、直ぐ避けちゃうからなぁ…。)


「取り敢えず、軽く様子見で戦ってみます?」


「様子見が通用するような相手とは思えないが…ムーン・ナイトの言う通りだな。」


あはは、ですよねー…見るからに裏ボス感がヒシヒシ感じてきますし、ミユウさんより戦い慣れしてる雰囲気ありますし。


「何だ、話し合いは終わったのか?」


「終わったと言えば終わりましたが、始まっていないと言えば始まっていません。」


「…その心は?」


お?…もしかしてアガレスさんってば、意外と話が分かる人だったりするのかしら?


「そもそも事実確認しかしていないから…ですよ。」


「ほう…では、全員で私に掛かってくると言うのか?」


いやぁぁぁぁっ!!さっきまで比較的穏やかだったアガレスさんが、殺気立ってきたぁぁぁあっ!?


いや、殺気自体は別に大丈夫なレベルなんですが、この後待ち受けるだろう未来に対しての恐怖が半端ないのよ…。


まだ戦場に出たことない甘いヤツに何する気なんだ、このやろう…命のやり取り?命のやり取りなの!?止めてくださいお願いします…私にとって、『命』ってそこそこ重いアレがアレで…って、それをアガレスさんに言っても仕方ないか。


正に一触即発…軽く身動ぎしただけで戦闘が始まってしまう予感さえする、そんな張り詰めた糸のような、研ぎ澄まされた刃物のような気配が辺りを満たしていた…ひぃぃっ、息するのもツラいんですけど!!


「ふふっ、お待たせっ!!お色直しした私は、強いわよ…って、何よアガレス…そんな、まるで残念なモノを見るような目をして…べ、別に変な格好はしていないでしょう!?」


確かに、相変わらず露出過多(でも下はショートパンツになってる)で変な格好は――と言うか、さっきとは全く違う格好しているのが若干気になりまが――していませんけど…その登場が、この緊張感に満たされたこの場において、かなり場違いだったもので……私も一瞬、思わず『空気読めよ。』と言いたくなりましたもの…いやあ、ギリギリで声に出なくて良かったぁ…。


「ミユウ…君は、こちらの状況を知らなかったのか?」


「な、何よう…ずっと服選んでたから、そっちの状況を確認する余裕なんてなかったわよっ!!」


わぁお…絶対確実に、自分達が勝つと確信しているから来る余裕なんだろうけど…空気を読むのは、人として必要不可欠なスキルですよ?いや、空気読めない人も居た方が話進んだり、場が進んだりしますけど…それとこれとは話が別ですし。


「影の精霊…あの術式って、やっぱり成功するんですか?」


「五分五分っちゅう所やなぁ…微妙に魔力の集まりが多すぎて、魔法陣が壊れてまいそうになっとるから…この戦いが長引けば、結果としてお嬢さんらの勝ちや…って、何落ち込んどるんやお嬢さん?」


いやだって…私と魔力系のネタって、切ても切れない関係にありますし…もしかしたらって言う妄想をしちゃったら、落ち込みますよそりゃ。


「そ、その魔力の集まりが多すぎるって…まさか?」


「大丈夫やて〜。あの人らが術式を弄っただけで、お嬢さんの影響は…ちょっとしかあらへんから。」


…あ、それでもちょっとはあるんだ…。


「術式を弄ったって、何でまた…つか、昔からこんな魔術があったと言うんですか…。」


「必要魔力が足りへんかったから、魔力を自然に集まるよう術式を足したんよ。ベースになった魔術は…まぁ、昔にも頭のネジ外れた人は居るんよ。」


頭のネジが外れた人はいる…か。過去形じゃない所に、ちょっと考えさせられるなぁ…。




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