924話 さぁ、話してもらおうか。
「そう言えば、昔聞いた事があるようなないような…って曖昧なんですが、ルナさんの好きな人って居るんですか?」
私から話を振ったからアレなんですが…何か、私達の間が恋愛話の空気になってきていたので、ついでに私も話に乗ってみる事にした。
…やはり、どう足掻いた所で私も女…恋愛話は好きなようだ。と言うか、人の恋路の話を聞くのが好きなのかもしれない。
何をどうしても、大概は他人事で済まされる…って言う、とんでもなく性格悪い考えがあるのと、自分では体験できないドキドキやトキメキとかが感じれるから…って言う、精神年齢がちょっとアレになった私にもまだあったんだと思ってしまうような、少女らしい考えが混同してるのは、黙っていよう。
「んもうっ、コトハってば…初恋は終わったけど、今の恋は叶うの薄いかなぁ…。」
「ええ?ルナさんの性格とルックスなら、大概の男はイチコロな気がするのですが…。」
「まぁ、そうよね。私や琴波と違って明るいし、可愛いし、いつも笑顔が絶えないし。」
由榎さんの言う通り。小柄で幼い外見で、ある意味見た目通り明るく天真爛漫で、でも出るところは出てて引っ込むところは引っ込んで(と言うか引き締まってる。流石、モノ作りは力仕事ですからね)いて、頭も良い…でも大食いだったり、趣味が絡むとちょっと突飛な事をしたりしますが…それすら、親しみやすさを感じるポイントになっていたりしますし。
「思えば、ルナさんって結構モテる要素多いですよね。」
「え、そなの?僕子供っぽいし、身長ないし…身長ないし…。」
あぁ…確かに、その身長はちょっと低すぎるかもですが…こ、小柄なのも悪くないと思いますよ?…って言った所で、ルナさんには慰めにもならないんだろうけど。
「子供っぽいと言うか、どことなく無垢に近いんでしょうね。人によりますが、そんな無垢な女子を自分色に染めていく事が好きな男の人も居ますし…そうじゃなくても、必死に自分に付いていこうとする姿勢にキュンとする男の人も居ると聞きますし。」
「…どうして琴波が、そんなに詳しいのかは聞かない事にするけど…そう言う訳だから、ルナも諦めるには早いわよ?」
「そう…かなぁ?で、でも、相手の立場の関係で付き合うのが難しかったら?…そもそも、相手が僕を恋愛対象として見てすらいなかったら?」
相手が恋愛対象として自分を見ていない…は、ルナさんの努力次第でどうにでもなるとして…立場の問題かぁ…。
ウチの学園、王族、貴族、大企業の令嬢や子息等々(まぁ、私学だし…奨学金や特待生制度もあるみたいだけど、基本的お金ある所じゃないと通いづらいよね)が大半を占めるせいか…色々な縁や柵が多いんですよねぇ。
ルナさんん所はこの国きっての発明家の家だからなぁ…私や由榎さんより、その手の色々な縁や柵が多そうだ。
「その場合の正攻法なら…学生の内は黙ってひっそり付き合って、学校を卒業や進級して、成人してから親に打ち明ける…とか?」
「いやに具体的な話だね!?…まさか、アルベロ先生と「そんな話は一切していません。小説や漫画に載っていただけですから。」そか…残念。」
残念って…寧ろさ、周りから『夫婦』って言われる人達が、本当の夫婦になる割合って意外と低いと思うんだ、私…偏見かもしれないけど。
「でも、恋を叶えたいなら琴波の言う通りよね。」
「あ、うん。それは良く分かるんだけど…恋愛対象として見てもらうには、どうしたら良いのかな。」
「ルナさんは元から魅力的ですから…そのままのルナさんで良いんじゃないですかね?」
「うぇえっ!?」
「うぇえって…身長を伸ばすわけにもいきませんし、さっきも言いましたが、普通にルナさん魅力的ですし。」
いかん…これは、意見が堂々巡りする気がヒシヒシするぞ!?




