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まぁ、頑張りましょうか。【学生編】  作者: 和水 璃雨
四章 学園編 高等部
927/2202

923話 一人ではありませんからね?


今日の昼食は珍しく――と言っても過言ではない――由榎さんとルナさんと一緒にご飯を食べた。


…何と言うか、これでは私が、普段は一人でご飯を食べてるって誤解を招きかねないが…いつもはこのメンバーに、ディオさんとソルさん…たまにヴェールさんとカネレさんが加わるのですよ。女子だけで、集まるのが珍しいのです。(まぁ、ディオさんとソルさんは兎も角…ヴェールさんとカネレさんが混じるのも…下手したら、女子だけで集まるのより珍しくなってしまったのですが。)


「はぁ…人間の感情と言うのは、本気に面倒ですね。」


もさもさと…レタス、トマト、アボカド、焼いた鶏モモ肉が挟まったサンドイッチ(今回の寮のお弁当。因みに、スモークサーモンや海老のサンドイッチもあります)を租借しながら、私はゲンナリと呟いた。


あんまりな言い方かもしれないけど…紛う事なき事実だから仕方がない。正直、寧ろどうして私には『恋愛』と言う感情が理解できないかが知りたいぐらいだ。


「まぁ、面倒じゃないと可笑しくない?人は機械でできているわけでもなければ、十人十色で人格や性格も違うんだから。」


「まぁ、そーですよね…。」


「特に琴波、貴女…人間の感情でもそこそこ強い感情である『恋愛』を、まだ体験していないわよね?」


「え、ええ…まぁ。」


「もぐもぐ…ああ、まだコトハって、恋愛してなかったの?」


なーんか…ルナさんにそう言われたら、かなりイラッとするのですが…事実だから仕方がないと、納得しておこう。まだ食事中だから、八つ当たりで頬っぺた引っ張る訳にもいかないし…。


「初恋みたいな何かは…一応出来たような気がするのですが、すぐに破れましたし。」


「あ〜…初恋は、実らないって良く言うものね。」


「え、そうなの?でもそれじゃあ、初恋をそのまま継続して付き合って、結婚までしちゃった人はどうなるの?」


「確率の問題よ…後、私が知ってる限りの物語だと、初恋は大体が実らないから。」


あ〜…恋愛小説や漫画とかだと、初恋の実らなさ半端ないですよね…稀に、普通に恋愛成就しちゃうパターンもありますが。


「ふぅん、そうなんだ?…まぁ、今はコトハの話だったね。で、なに?ディオとの関係が、進展でもしたの?」


「妙な勘ぐりは止めてください…昔も今も、ディオさんは普通にお友達ですから。」


『ディオさんが、私の事が好きかもしれないってのは知っていますが』とは、言わないでおいた。話がかなりややこしくなる上に、ルナさんや由榎さんに『悪女』とか何やら言われる危険性があったから…何と言うか、自分でも自分をそう思ってしまう節があるから、余計に否定できない。だから、黙っとく。『触らぬ神に祟りなし』って、昔からこう言う状況で言うし。…藪を突っついて毒持ちの大蛇が出てしまっては、元も子もない。


「…琴波、それはディオ本人の目の前では言わない事をオススメするわ。」


「由榎さんに言われなくても、恥ずかしすぎますから言いませんけど?」


「いや、恥ずかしいとか琴波の事情じゃなくてね?」


『何で』の理由は分かってて、その上から分からないフリをするのって…意外と大丈夫なモノだなぁって思った。


だって、由榎さんが言わんとしている事が…余りにも私に鎌を掛けている様にしか思えなくて…その鎌に反応するかは否かは、私次第な訳だ。


この手の苛めっ子は、苛められた側がそれなりに反応してしまったら、更にエキサイトする仕様になっているらしく…だったら、最初っから反応をしない方が、断然楽に思えてきた。


「えっと…つまり由榎ちゃんは、一体コトハに何が言いたかったの?」


「琴波が返事しないと、最小でも三人は相手しなくてはいけないから…頑張れ、琴波。」


…由榎さん…私は、一体何を頑張れば良いのでしょうか?




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