921話 も、モヤッとしたよ!?
ふと目覚め、枕元にあるケータイ(影の精霊のスマホでも良いんですが…まぁ、気分の問題です)をで時間を確認したら…個人的に二度寝するにも短いし、かと言って起きておくには些か長い時刻が表示されていた。
もう何か、癖と言うか習慣になってしまった早起きに、ちょっと溜め息をつきたくなってしまった…まぁ、こうなったらこうなったで、時間潰しに散歩するだけですが。
…そして、そんな微妙に憂鬱な気持ちを発散させる為にする散歩の時に鍵って、誰かしら出会うんですよね…。
「あ…シロエ君。」
「やぁ、夜風…早いね?」
ふふ…今回は間違えませんでしたよ!!昨日会ってるから、その時にちゃんと顔と雰囲気覚えましたとも!
「それを言ったら、シロエ君も早いですよね…そう言えば、短期留学の件、ルナさんからやや詳しく聞きましたよ。」
「そっか…夜風、本当に僕に興味なかったんだね?」
「いや…あの人数ですから、隅々まで把握するのは難しくて…すみません。」
実際さ…高等部上がってからヴェールさんとカネレさんとは疎遠になっちゃったし…まぁ、あの二人は中等部からの付き合い(しかも、それ程ベッタリだったわけじゃないし)だから…そえんになっても仕方ないっちゃ仕方ないんだよね…。
「いや、謝ってほしい訳じゃ…やっぱり、まだ怖い?」
「…まぁ、はい。ほぼ無意識に身構えて、距離を取ろうとしちゃうぐらいには怖いですね…。」
や、藪から棒だったから、ちょっと反応に困ってしまったけど…ここは素直にしておこう。この手のトラウマで虚勢張っても、死亡フラグにしかならないし。
「…ねぇ、夜風。そのトラウマ…僕から距離を置くことで、昔よりマシになってきたのかな?」
「ん〜、どうでしょう…でも、時間が解決してくれると言うのは、一理ありますね。」
トラウマは気持ちの問題…でも、その気持ちの問題がずっと引きずるか、それとも放置したらマシになるってのもあるでしょうし…本当、気持ちの問題って面倒くさいなぁ…自分の事なんですけど。
「…ねぇ、夜風。留学してみてわかったんだけど…向こうの学校に行ってみても、やっぱり僕の気持ちは変わらなかった。」
「…自分で言っといて何ですが、私より魅力的な女の子って沢山居ません?」
「うん、確かに沢山居たよ?…でも、どうしても夜風…夜風が、欲しいって思ったよ。」
う、ううん…私の何がそこまで、シロエ君を掴んで離さないのかしら?…胸ぐらいしか、他の子と比べて勝てそうな魅力を考えられないんだけど…。
「ふふ…夜風は自分の事には鈍いから、分からないかもね。」
「…ですね。全く分からないです。」
もう、この際胸を張っても良いかもしれないね。私は、私の基礎スペックがそこそこ高いのは分かってるけど…他の可愛い子と比べたら、普通ぐらいだし…あ、普通だから手の出せる、お手軽感が良いのかしら?
「夜風はね…落ち着いてるのにテンパって、頭の回転は早いのに抜けてて、優しいかと思ったら残酷で…それを知っていく内に、気が付いたら…僕は、夜風にハマっちゃってたんだ。」
「そ、そう言ってくださって、光栄です?」
何だろう…そう言われたら、まんま私は猫じゃないか。
…そう言えば、モテる女子は猫っぽい子が多いらしいな…え、そう言う感じなの?
「…ごめん、ちょっと話しすぎちゃったね。そろそろ寮に戻った方が良いよ。」
「へ?…ああ、確かにそうですね。」
まぁ、当たり前ながら散歩するために着替えた、その服のポケットに仕舞ってあったケータイで時刻を確認してみたら…まぁ、うん…みたいな感じの時間だった。
「じゃあ、夜風…また学校で、話せたら話してね。」
「は、はぁ…善処します。」
最後辺りのシロエ君の発言で、何やら微妙な気持ちになりながら…私とシロエ君は別れた。




