78話 突然交わる世界。
私が書いている別の作品のキャラが出てきます。
アルベロ先生昆虫化事件(ただ先生が私が出した腕を脇腹の辺りにくっ付けて、無理矢理動かしただけ。昆虫独特のあの羽根は生えてはいません。)の影響で、何となく先生の居場所が分かってしまうようになった…何この要らない特技は。
それのせいで、たまに授業とかをエスケープしてサボる常習犯であるアルベロ先生を見つけ出す不名誉きわまりない使命を、アルベロ先生のお兄さんであるフォーリャ先生から頂いた。…弟の面倒ぐらい自分で見てくださいよ!と言ったら、購買のなかでも凄く美味しいけど入手困難パンの一つ、絶品カスタードクリームが入ったクリームパンをくれたので、仕方なく引き受けました。(決して買収されてなんかいないです。もふもふもぐもぐ。)
「…こっちの方からアルベロ先生の気配がする…。」
意識を集中させながらぶらぶら歩いていたら、校舎裏に着いた。…こう言う場所って、不良の溜まり場と言う印象(偏見)が強いんだけど大丈夫かな?
内心ビクビクしながら校舎裏に足を踏み入れたら、校舎裏は思っていたよりずっとキレイで日当たりも良く、足元には芝生が良い感じに生えていた。
「サボるのには絶好の所だなぁ。私的にはもう少し日陰があった方がいいけど。」
でも、アルベロ先生見当たらないな。こっちの方に気配があるんだけど…。
「……。」
この校舎裏にいるのは、私と何かデッカイ犬だけ。…まさかね?
犬にビビりながら、そぉっと近付いていくと、私が近付いていった分だけアルベロ先生の気配も強くなっていっていった。…何で当たってほしくない勘だけ当たるんだろう。
「何やってんですかアルベロ先生。」
「…ゥ…ワフ?ワフ~。」
「犬のフリをして誤魔化しても無駄です。第一、互いの気配が何となく分かるって説明したの先生ですよ?」
もしまだしらばっくれると言うのなら、往復ビンタかゼロ距離で砲撃魔法でも打ち込みましょうかねぇ。
「…分かったよ。大人しく認めるからその殺気引っ込めろ。」
ちっ、先生がアッサリ認めたからどっちも出来ねぇじゃないか。
ボフンッ
「ゲホッ…ゲホッ!」
アルベロ先生が変身魔法を解いた反動で白い煙みたいなものが出てきて、盛大に私が噎せた。
「ったく、折角気持ち良く昼寝してたってのによ…。」
「それにしたって、どうして犬の姿になっていたんですか。私への嫌がらせですか。」
まだアイン(女子寮にいる犬)なら最近やっと触れるようになりましたが、いきなり大型犬はハードル高すぎですよ。先生でなかったら近付きもしませんよ。寧ろバレないように逃げる。
「ちょうど良いモチーフが、近くを通りかかった犬しか居なかったんだよ。もしそれが猫なら、俺はデッカイ猫になってた。」
デッカイ猫…ヤバい、凄く見てみたい。例えそれがアルベロ先生であろうとももふもふしたい。
「お前の魔力のお陰で犬の形態になれてるんだかな。まあ良く寝たし、そろそろ戻っても良いかな。あぁ、でももう少しだけゴロゴロしたいかも。…ん?夜風、この指輪ってお前の?」
「…何いってるんですか。んな禍々しい気配をまとった、明らかに呪われていそうなアイテムを誰が所持するんですか。それに、そこそこ年頃の女子がそんなモノ持っているとでも?」
「いや、俺の手元の近くに落っこちててさ。…お前でも俺のモノでもない。だったら、この指輪は誰のだ?」
私に聞かれても知りませんって。
カサカサカサ――
何だ?まるで、主にキッチンに住む黒い悪魔(別名、家庭内害虫G)の様にカサカサ動く生物は。
カサカサカサ――ピタリ。
「…デフォルメされた小人?」
全体的に黒いが、肌の部分はずば抜けて白く、なんか×の形の薄い色のヘアピンが特徴的な可愛らしい小人(二~三頭身)が、植え込みの影から出てきた。
「…見つかってしもた!」
そういったと思ったら、またカサカサと動き始めた。
「うっわ、すばしっこい上に全体的に色が黒いからリアル家庭内害虫みたい!」
「家庭内害虫とか酷くない!?ってうわあ!踏もうとせんといて!」
「逃げるなこの家庭内害虫代表がぁぁあ!私が(『私』の時含めて)何回お前に苦しめられたと思ってるんだコラァァア!!」
「僕関係あらへんやないのソレ!完璧八つ当たりやないのってだから踏もうとせんといてって言ってるやないの!」
ごちゃごちゃ煩いぞ!お前が逃げなきゃ私のイライラは万事解決なんだよチクショー。
分からない人のために補足。琴波が踏もうとしたのは、私が書いている『影の精霊シリーズ』の一応主人公である影の精霊です。
契約をした精霊達の普段の形態が二~三頭身のデフォルメキャラと言う、なんと言うか私得な裏設定を入れてみました。




