62話 また会いましたね。
さてと…私もルナさんも準備(良く良く考えてみたら、私も部屋着から着替えていなかったので、パパっと適当に着替えました。…ユリナさんにこの事言ったら怒られるかもなぁ。『もっと気を使おうよ琴波お嬢!女の子なんだから!とか言われそう。』とか言われながら。)出来て由榎さんとも寮で合流できたし、早速図書館に行きますか!
「ルナさんははぐらかしましたけど、女子だろうが男子だろうが、どのみち追加された人にはバス停で会うんですけどね。(ダメでもバスの中で会うよな。)」
「は、バス停の事は忘れてた!!くぅ、せっかくコトハのために運命的な出合いを演出しようと思っていたのにぃ!僕のバカァァア!」
運命的な出合いって…一番私から縁遠いもんじゃないですか。そりゃあ、少しは意図的に遠ざけてる所もあるのはありますが、基本的出会がないのは私にそう言った魅力(主に性格)がないからですし。
「ルナ、少し落ち着きなさいな。別に場所がどこでも、出合いには変わらないし。」
「…そうだよね!下手に演出をすると、逆に白けちゃうって事もあるしね!」
…毎度毎度立ち直り早いよな、ルナさんって。つか、お二人ともなんの事言ってるんだろう。私に関する事なのは分かるんだけど、私にはノータッチですか。(話振られても答えられないけど。)
「おーい、ルナ!こっちだよ〜!」
バス停近くにソルさんの姿が薄ぼんやりと見える…。うむぅ、最近視力落ちてきたかな?テスト終わりに身体測定あるし、その時調べてもらおう。
あれ?ソルさんの近くに、ディオさんと見知らぬ男子が…。あの見知らぬ男子が追加された人なんだろうか。
「あ…れ…?あの人どこかで見たことがあるようなないような…。」
「あるようなないようなじゃないよ!パーティーでコトハがホットドリンクを渡した人だよ!」
「あ〜…あの人ですか?確か…えーっと…(あの時はあの場から逃げるのに必死だったから、あの人の名前が思い出せねぇ。ヴェールなんたらさんだよね?)」
「もう、ヴェール・アルモニア・フルゴルよ。名前間違ったら失礼だから覚えておきなさい。」
おお、ありがとうございます由榎さん。ヴェールさん…でいいよな。学年違うけどお姉さん居るみたいだし、名字読みだと色々被っちゃうし。
「にしても、ヴェールさんってディオさんやソルさんと仲良かったんですね。」
「みたいだねぇ。教室ではあまり話してるところは見てないけど、寮で色々あったんじゃないかな?」
寮での事は私達には分からないからな。そう言う出合いがあるのは、分からないでもない。(例のごとく、男子寮は女子禁制ですしね。)
「あ、お、おはようございます、夜風さん!えっと、俺の事覚えてるかな?」
「はい、ヴェールさんでしたよね?おはようございます。」
ルナさんや由榎さんをすっ飛ばして、何で私に真っ先に挨拶すんだろう?
「あら、ディオさんその袋はまさか…。」
ヴェールさんの近くに立っていたディオさんの手には、明らかにタッパーが入っているであろう袋が握られていた。
「ん?そう言う夜風もその袋は…。」
…考えることは、ある程度は一緒なんですねぇ。
「あの…私は紅茶とクッキーにしたんですけど、ディオさんは何にしたんですか?」
「俺は林檎や何やらのフルーツを一口大に切って、フォークで食べてもらおうかと…。まあこれなら紅茶とも相性良いし、大丈夫か。」
「そうですね、フルーツですし。」
「ねぇねぇソル、由榎ちゃん。何かディオとコトハっていい感じだよね。ヴェール君よりディオを押した方が良くない?」
「押すって言うより、このままで良いんじゃないかな?色恋沙汰に他人が混ざっても、良いことないって過去の歴史からも物語っているし。これ以上色々やったら、コトハさんもディオ君も嫌がりそうだし。」
「…なんと言うか、琴波って罪な女よね。」
「三人共あそこでコソコソと何してるんですかね?ヴェールさんが持ってきた金平糖要らないんでしょうか?ポリポリ。」
「てか、ヴェールよく金平糖持ってたな。ポリポリ。」
「疲れたときは甘いもの!だしな。…個人的に、精神安定の意味もあるし。」
ルナさん達がコソコソやっている会話の内容とヴェールさんの最後の発言は気になったが、…何かそれに触れると面倒になる気がしたので、ディオさんと一緒にスルーした。
…あ、バス来た。




