表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/2202

2話 猫、可愛いよね。

サブタイに、深い意味はありません。


少し趣味に走りました。



あぁ……自分が生み出した(?)とは言え、どうすんだコレ。


『ミー、ミー』


ジー。


………可愛いなぁ…じゃないっ!!可愛くなんてない!!いや、可愛い!!……落ち着こう、私。


いや、私ガッツリ猫派だけどさ?自分が描いた絵だとこう…素直に愛でれないじゃん。ナルシストぽくって。



しっかしこの猫モドキ……めっちゃ私に懐いとる。アレか、私が産み出したから私が『親』ってか。……良く分からん。


『ミー、ミー。ミャオーン。』


私が悶々と思い悩んでいると言うのに、猫モドキにはそれが微塵も伝わっていないのか、ゴロゴロ…コテンなど、何やらとっても可愛らしい行動をしている。


………。


ダアッ!!可愛いなチクショー!


え、自画自賛?もう知るか!可愛いもんは可愛いんだ!!可愛いは正義っ!!こんだけ我慢したんだから、お腹とかもふってしても良いよな!?もふって!私、一応親(?)なんだし!!


よし!

目標、猫モドキのお腹。目標を目視にて確定、位置把握完了。これより、行動へ移行。


んじゃ、適当にオペレーター風に脳内アナウンスをしたところで、いざ……猫モドキのお腹へ、ダーイブ!!



ゴツン



一瞬の間もなく響く鈍い音と共に、額に広がる痛み。


「……イッテー」


そしてそこには猫モドキの姿はなく、机に頭を思いっきりぶつけて悶える私しか居なかった。


……ああ、端から見たら今の私って、『机(正確には、机に置いたスケッチブック)に頭突きして悶える変な奴(“ママorお母さん、アレなにしてる人?”“シッ、アレを見ちゃいけません!!”の事をされる類いの人)』なんだろうか……アハハ……スゲーどうでも良いけど。


にしてもさ、ちょっとぐらいもふってさせろよ、ケチ。ああ、絶対あの猫モドキのお腹モッフモフなのに…肉球だって、絶対プニプニの筈なのに……はぁ……。


先程説明し忘れたが、私が作った(創った?)モノに共通する事がある。それは、『少しでも“私”が触れると、直ぐに消滅してしまう。』と言うことだ。さっきは、私の額が猫モドキの毛に触れたために、猫モドキが消滅したのだ。


先ほど『懐いた』と表現したのは、猫モドキが、物凄い勢いで私をキラキラとした眼差しで見ていたから。そりゃもう、キラキラと。決して、自ら体を寄せて触れようとはしていない。


「あぁ、デコ痛い。」


痛みから復活したはいいが、軽くたんこぶ出来た。そこが地味に痛い。そして、少しだけ精神的に回復しきれていない気がする……んだよ、創ったの私なのに、当の本人は触れないってか。


「(世の中理不尽と思ってきたけど、コレは本当に理不尽)……はぁ。」


何か、落ち込んできた。やっぱり、精神的に回復しきれていないかもしれないなぁ…。


溜め息を付きまくりながら、スケッチブック(なんか、スケッチブックって長いな…もう、スケブで良いか)を机の引き出しに仕舞った。


まあ、こんなトンデモ能力が、ノーリスクで使えるわけないのわかってるけどさ〜。猫好きには、少し…いや、かなりキツい。特に、私以外は触れるって辺りがキツい。


「はぁ…」


「溜め息ばっか付いてると、幸せ逃げるよ、コトハお嬢。」


「あ、ユリナさん。」


背後から声がしたと思ったら、後ろにユリナさんが居た。…入ってきたの分からなかった…。


「朝ごはんの準備出来たから、呼びに来たけど…何かあったの?」


「いえ、ナンデモナイデス。」


「なんで片言なのさ…」


「ノリです。あんまり意味はないですよ?…因みに、どこら辺から見てました?」


「コトハお嬢が溜め息付きまくってた辺りから…かな。」


それじゃあ、頭突きの件は見てないと。だったらギリギリセーフ…だな。何がセーフか知らないけど。


「んで、何で机のに頭突きしてたの?」


結局見てたんかーい!!


「当たり前だよ☆」


「ユリナさん…その“☆”止めて下さい。何かとてつもなくイラッとします。」


「うん。私も、私自身にイラッとした。」


ならするなよ!?



琴波が完璧にツッコミに…年(6歳)不相応のツッコミに…


なんと言うことだ…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ