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学校日和  作者: めろん
60/102

第60回 桜日和

ポトフくんが見つけた満開の桜の木の下でお花見することになりました。


「いひひ♪強くなったなミントぉ?」


ボロボロになった国王様がにこっと笑いながらミントに言った。


「…オレを…殺す…気…です…か…ルゥ様…?」


今にも消えそうな声で返す黒焦げのミント。


「"ヴォルテックホープ"…雷属性最高クラスの魔法のひとつですね」


すると、アロエが手帳を見ながら言った。



・・・




・・・・・・




・・・・・・・・・





「てへっ☆」


左手を後頭部に当てて茶目っ気たっぷりに舌を出す国王様。


ポックリ


力なく首を垂らすミント。


「大丈夫かミントォ?!」


慌ててミントに駆け寄るポトフ。


「子供相手にどんな魔法使ってるんですか?!」


ココアが頭を抱えながら国王様に言った。


「だって負けたくなかったんだもーんっ」


胸の前で両手の人指し指をつんつんさせる国王様。


「メディケーション!!」


ミントに回復魔法をかけるポトフ。


「"メディケーション"…上レベルの回復魔法ですね」


手帳を見ながらアロエが言った。


「バトルオタ?!」


透かさず突っ込むココア。


「み…ミント?」


回復が終わっても目を開けないミントを揺するポトフ。


「…」


しかしミントはまったく反応しない。


「…ふ…ざけんなよ…?」


血の気が引くポトフ。


「どうしたのー?!」


慌ててポトフに駆け寄るココア。


「れ?…っかしいな…一応手加減したつもりなんだケド―…」


その様子見て、国王様が冷や汗を掻いていると


「枕が代わってお仕置きよー!」


バシ―――――――――ン


「うおう?!」


国王様はプリンの枕によって吹っ飛ばされた。


「なっ何す―…」


国王様が立ち上がってプリンの方を向くと


「…許さない」


「え?」


プリンはそう言って目を瞑った。


「…大地を駆け巡る風…」


「え?あの?」


詠唱し始めたプリンを見て焦る国王様。


「…我が怒りと共に渦を巻き…」


「ぷ…プリンさーん?」


プリンの殺気に冷や汗を掻く国王様。


「…我が仇なす敵を討て…!!」


そう言うと、プリンは目を開けた。


「待て待て待て待て?!」


国王様が叫ぶと


旋風(つむじかぜ)!!」


ってプリンが叫んだ。


バヒュン!!


「がはっ?!!!」


それと同時に、渦を巻いた激しい風が国王様の腹に直撃した。


「"旋風"…レベルで言うと中の上ですね」


手帳にサラサラと書き込みながらアロエが言った。


「…じゃあ"微風"は?」


そんなアロエを見て、質問してみるココア。


「風属性の中で最弱です」


アロエがこう答えると


「…でしょうね…」


納得するココア。


「…う?」


すると、ミントが目を開けた。


「「! ミント!!」」


急いでミントに駆け寄るプリンとミントを見るポトフ。


「…あれ?オレ死んだんじゃ…?」


目をパチクリさせながらミントが言うと


「っ! 馬鹿なコト言うなよミントォ…!!」


ミントを優しく抱き締めるポトフ。


「…よかった」


「まーたく心配させないでよねー?」


胸を撫で下ろすプリンとココア。


「では!お花見再開♪」


にこっと笑いながらココアが言った。


「メディケーション」


「…ありがとポッティー」


ポトフに回復魔法をかけてもらった国王様。


「…あ」


すると、プリンが思い出したように


「みんなにお知らせ」


って言った。


「? お知らせー?」


ココアが小首を傾げると


「うむ。」


コクンと頷くプリン。


「なんの?」


そんなプリンにミントが尋ねた。


「む?」


ミントに尋ねられたプリンは


「…」


首を捻り出した。


「「…」」


黙ってプリンを見つめる皆さん。


「…」


「「…」」


数秒後


「…さあ?」


プリンは小首を傾げた。


「「うおい?!」」


一斉に突っ込むミントとココアとポトフと国王様。


「…読者様がいつの間にか一万人を超えていたようですよ?」


そんな五人を見て、溜め息をつきながらアロエが言った。


・・・




・・・・・・




・・・・・・・・・




「「ええええええ!?」」


驚いて聞き返す四人。


「あ。それだ」


ポンと手を叩くプリン。


「あ。それだ…じゃないよプリン?!」


ミントが突っ込むと


「てへっ」


左手を後頭部に当てて無表情で舌を出すプリン。


「?! プリン?!」


プリンの予想外の動きに驚くミント。


「お前やるなあ!?」


目を輝かせながらプリンを誉める国王様。


「…照れる」


枕で顔を隠すプリン。


「あっはっはっ!これもみんな俺のお陰だなァ!!」


朗らかに笑いながらポトフが言った。


「なんでポトフのお陰なのよー?」


小首を傾げるココア。


「…俺…イケメンだし?」


流し目ポトフくん。


「自己陶酔も大概にしろ」


呆れたようにポトフを見るプリン。


「後から出てきたクセに」


しらっとした目でポトフを見るココア。


「タラシのクセに」


眼鏡をかけ直しながらアロエが言った。


「眼帯のクセに」


スパゲティを頬張りながら国王様が言った。


「最後のだけ嫌味になってねェぞ?!」


透かさず突っ込むポトフ。


「でもポトフ、画面には文字しか写ってないよ?」


小首を傾げながらミントが言った。


「はわ?!そうかこれ一応小説なのか!!思わぬ盲点!!」


ポトフはそう言った後


「…ってコトは…みんな俺の内なる魅力に惹かれて…?!」


ハッと自分の胸に手を当てて、感動したように呟いた。


「むしろ引かれてるぞ」


抑揚のない声で返すプリン。


「喧嘩売ってんのか枕?」


透かさず噛みつくポトフ。


「事実を言ったまでだ」


鼻で笑うプリン。


「殺ス」


殺気を放つポトフ。


「まあまあまあまあ落ち着いてよ二人とも?」


慌てて止めに入るミントの隣で


「いけー!やれー!!」


二人を煽る国王様。


「黙ってて下さいルゥ様」


「…はい」


しかしミントの一言によって黙らせられた。


「…これは折角のおめでたい回なので、最後は皆一緒に締めましょうって流れですね?」


アロエがミントに言った。


「うん!さんはいっ!」


にこっと笑いながらミントが言うと


「…作者のその時のノリとテンションだけで成り立っている当作品に」


抑揚のない声でプリンが言った。


「え!?そうなの?!…っと…長らくお付き合いしていただけて、本当に嬉しいでーす!」


にこっと笑いながらココアが続ける。


「そして、出来ればこれからも」


眼鏡をかけ直すアロエ。


「当作品をよろしくお願い致しまァす♪」


朗らかに笑いながらポトフが締めた。


「「…あれ?オレのセリフは?」」


これからもどうぞよろしくお願い致します。


「「ねえチョット?!」」



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