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学校日和  作者: めろん
20/102

第20回 お弁当日和

いろいろあったスキー学習も無事終わり、学校に戻って参りました。


「まぁ!ポトフくん杖なくしちゃったのー?!」


紫髪のクー先生が言った。


「あっはっはっ!ごめんなさァい!」


ポトフがいつものように笑いながら言った。


「まーたく…仕様がないわねー!」


そう言って先生が杖で宙に円を描いた。


ぽふんっ


「はい、新しい杖!もうなくさないでよ〜?」


先生が出現させた杖をポトフに渡しながら言った。


「あっはっはっ!気を付けまァす!」


「本当にね」


ポトフの隣にいたミントが呟いた。


「あ!そだ!!ハイ!ミントくん!」


思い出したように先生が黄色い腕輪をミントに差し出した。


「?何ですかコレ?」


ミントが聞くと


「ロストリングだよ!」


クー先生がミントの両腕に黄色い腕輪、ロストリングを取り付けた。


ズンッ


「!?」


ミントの両腕が下に下がる。


「重っ?!」


「ロストリングはMPをある程度制御するコトが出来るの!」


クー先生が言った。


「ポリー先生から"ミントさんはもう駄目ですね。これでもつけといてやって下さい。"って言われたの!」


「…あ…そうですか…」


いろんな意味で肩を落とすミント。


「あと、それつけてる間は強力な魔法は控えてね?」


先生がミントに言った。


「?」


首を傾げるミント。


「ロストリングが暴走して両腕が引き千切れちゃうからね?」


先生が微笑みながら言った。


「「ええ?!」」









「ロストリングねェ〜便利なモンもあるもんだなァ」


ポトフがミントと部屋に入りながら言った。


「便利なって…これ物凄く重いんだけど?」


ミントが両腕にはめられたロストリングを見ながら言った。


「?そんなら外せばいいだろ?」


ポトフが言うと


「無理だな」


風呂上がりのプリンが言った。


「なんだと―…」


「どういうコト!?」


ポトフの発言途中でミントが尋ねた。


「…ロストリングを外せるのは、それをつけた者だけだ」


プリンが答える。


「ってコトは…クー先生?!」


「あァ〜だからわざわざつけてあげてたのか〜」


ポトフが手をポンと叩きながら言った。


「納得してる場合?!ヤバイじゃん!!ずっとしてなきゃなんないじゃん!!腕鍛えられちゃうじゃん!!」


ミントが叫んだ。


「力持ちは良い男の必須条件だぜェ?」


「何様のつもりなのさ君は?!」


ミントがポトフに突っ込むと


「ってそう言えば、なんでロストリングのコト知ってるのプリン?」


プリンに聞いた。


「ロストリングは僕の父親の発明品だからだ」


プリンが言った。


「「?!」」


二人が驚く。


「え?プリンのお父さんって何者?!」


ミントが尋ねた。


「アラモード株式会社本部の社長だ」


プリンがさらりと返す。


「「?!」」


更に驚く二人。


「あ、アラモード株式会社って…あの有名な?!」


ミントが言った。


「じゃあ枕は社長の息子かよ?!…すげェな…」


ポトフが呟いた。


「…まあそんなことはどうでも良い。…ロストリングは使用者のMPが高ければ高いほど制御する為に重くなる設定だ」


プリンが言った。


「だからミントのは相当重くなってるハズだ」


「ええ?!じゃあオレマッチョ確実!?」


ミントが泣きそうな顔をしながら言った。


「うむ。」


「あっはっはっ!格好良いぞミント!!」


「わーん!!」







「はぁ…重いぃい…」


プリンの隣を歩くミントがそんなことを呟きながら食堂に入っていった。


「おはよープリンにミントー!どうしたのー?」


先に着いていたココアが尋ねた。


「おはよう…ロストリングつけられたの…」


ミントが溜め息をつきながら言った。


「?…よく分かんないケド頑張ってミント!」


ココアが言うと


「「これ!良かったら食べて下さい!!」」


隣の机から女子達の声が聞こえてきた。


「「…またか」」


ミントとココアが溜め息をつきながら振り向くと


「いいの?ありがとォ」


と言って


チュッ


とお弁当を差し出した女の子達の手にキスをするポトフがいた。


「「きゃー!!」」


女の子達は幸せそうに真っ赤になって去っていった。


「あっはっはっ!またこんなにいっぱい朝飯貰っちまったよォミント!!」


女の子達が見えなくなるとポトフが二十個くらいのお弁当箱を抱えてミント達がいる机にやってきた。


「ははは…いつも通り見事なモテっぷりだねぇ〜」


ミントが言った。


「本当ねー凄い凄ーい!」


ココアも続く。


「…ココアちゃんは…くれないのかなァ?」


ポトフの必殺流し目攻撃。

彼はこれで数々の女の子達を魅了してきた。のだが、


「まだ食べるのー?太るよー?」


「あゥ…」


瞬殺。


「それに私、女好きは好きくないしー」


ココアが言った。


「こ…ココアちゃん…」


「無様だな」


プリンが鼻で笑いながら言った。


「んだと枕ァ?!」


ポトフが返す。


「…すっかり元に戻っちゃってるねー?」


ココアが小声でミントに言った。


「そうみたい…はあ…」


ミントが溜め息をつくと


「ミ〜ントきゅ〜ん!!」


「!!!!!!!!!?」


この声に飛び上がるミント。


「アタイっ!ミントきゅんの為にお弁当つくってきたのーっ!!!!」


チロルがピンクの箱を持って走ってきた。


「おおゥ?あの娘、ミントの彼女か?」


ポトフがミントに尋ねると


「ち―…」


「そうっでーす!!!!」


チロルが言った。


「何言っちゃってんの?!」


ミントが突っ込むと


「ほォ〜ん?可愛い彼女だね?」


ポトフが微笑みながら言った。


「あぁん!みぃんなそう言うわ!!でもアタイはミントきゅんだけ〜っみたいな〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」


「だから何言っちゃってんの?!」


ミントが再び突っ込むと


「はいミントきゅん!あーんっ☆」


チロルがお弁当箱を開けて、赤い卵焼きを箸で取りながら言った。

…赤い卵焼き?


「ちょっ…ちょっと?!おかしいおかしい絶対おかしい!!」


ミントが言った。


「やぁん!照れないでよミントきゅん!…こっちまで照れちゃうみたいな〜っ」


チロルが赤くなりながら言うと


「照れる前にまずそれはなんだ?!」


ミントが言った。


「やぁん!卵焼きに決まってるじゃなぁい☆」


チロルが返す。


「卵焼きは黄色いハズだ」


ミントが突っ込むと


「良い男は女の子の手料理なら何でも食うもんだぜェ?」


ポトフが言った。


「じゃあ君が食え?」


ミントはぱしっと箸を持っているチロルの手を掴むとそのまま赤い卵焼きをポトフの口に捩り込んだ。


「むがァっ?!」


「やぁん!ミントきゅんの手ってあったかぁい♪」


真っ青になるポトフと真っ赤になるチロル。


「…ごはァっ」


そう言って倒れるポトフ。


「無様だな」


「本当にねー…」


プリンとココアがポトフをつつきながら言った。


「ああ!もうこんな時間!授業が始まっちゃう!じゃあごめんねチロル!!」


棒読みでミントがこう言ったあと、ミントはドピュンと食堂を去っていった。


「あ…ミントきゅん…」


チロルがお弁当箱を見る。そこには七色に輝いてはいけないハズのおかず達がずらり。


「…やっぱ…アタイって…才能ないのかな…?」


チロルが震える声で呟いた。


「いやいろんな意味であると思―…」


「プリンは黙っててー!」


プリンの鋭い発言を慌てて止めるココア。


「チロルー…大丈夫ー?」


ココアが心配そうにチロルに声をかけた。


「このままじゃ…御節料理間に合わないよぉ〜!!」


チロルが言った。


「お正月に…ミントに食べてもらいたいのー?」


ココアが尋ねた。


「……………………うん」


チロルが小さく頷いた。


「よっし!!今からでも遅くないよー!!私が教えてあげる!!」


ココアが言った。


「む?ココアは料理出来るのか?」


プリンが尋ねた。


「もーなめないでよねー?私、料理と変身魔法は得意なんだからー!!」


ココアが言った。


「…本当?」


チロルが上を向いた。


「もっちろんよ!!さぁ今日から特訓よー!!そんでーミントをギャフンって言わせちゃいなさい?!」


ココアがチロルの手を掴みながら言った。


「うんっ!!」


チロルが大きく頷いた。


「じゃあ今から作戦会議よー!!」


「うんっ!!」


そして二人は食堂をあとにした。


「…」


残されたのはプリンと


「うぐっ…ぐはァっ…」


足元に転がっているポトフと


「…」


七色に輝くお弁当。


「…ふふふ」


プリンが邪悪な微笑みを浮かべると


「えいっ」


べちゃっ


ポトフの口に七色に輝くお弁当を引っくり返した。


「ぎゃああああああああああああああああ!!!?」


とポトフが悲鳴をあげたのは、言うまでもない。

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