ワンピース男2
ワンピース男とは、ひょんなことからプールに一緒に行くことになった。
「俺、友達を呼ぶから、いかさんも友達を連れてきてね。」という。
場所は、としまえん。後にも先にも行ったのは一度きり。
閉園ニュースを見ても、行こうとは思わなかったな。
なんかでっかい浮き輪を持ってきてくれていたので、それに乗ってぷかぷかしていたが、ワンピース男はそれをひっくり返すといういたずらをしてくる。
めんどくせえ。マジでこういうことする奴めんどくせえ。
静かにキレる。
けど、意外に面倒見がいいし、私の友達にも優しいし、なんだかんだでとてもいい人なのはわかる。
この日を境に、結構LINEや電話をこまめにするようになり、私はだんだんワンピース男のことが気になるようになってきた。
ところが若干めんどくさいことになる。
プールの日、男性3人女性4人で遊んだんだけど、彼が連れてきた男性の一人は、彼とはかなり違うタイプだった。物腰が柔らかく、きっちりしている社会人タイプ。
ワンピース男は、ど金髪でフリーター(運送業)。
言っては悪いけど、ワンピース男と同じような感じの男性ばかりが来るのかと思っていた。
「あの真面目そうな彼とは何つながり?」
私が聞くと、運送をよく頼んでくれる大口取引の社員さんだとのこと。
プールでは、私の友達と仲良く遊んでいたので、この二人は付き合うかな?と思っていた。
結局後日、私はこっちのまじめタイプの男性に口説かれるのだけど、私の友達がかなり彼のことを気に入っていたので、躊躇する。
けど、すぐに断らなかったのは、大手企業の社員というところが魅力的に見えたから。ステータスに惹かれてしまっていた。
当時、わたしはワンピース男のことがかなり気になっていて、付き合いと願うようになっていた。
でも、ワンピース男とは、すでに友達のような感じになってきていたので、ワンピース男に振られたとき用に、キープしておきたいという思惑もあった。
ものすごい打算。今から考えると本当に最低だったと思う。
私は、ワンピース男に相談という形で話すことにした。あわよくば、やきもちを焼いてくれないかとも思っていた。
居酒屋で待ち合わせて、焼き鳥をほおばるワンピース男の横顔を見ながら、
「やっぱりこの人のこと好きだなあ。」
と思う。
やきもちを焼いてくれるように願いながら、「彼から告白されていて・・・」と話した。
困っているていを演出して、ほんとにずるかったなと思う。
ワンピース男は「思わぜぶりなことをするいかちゃんが悪いんじゃないか?」と言った。「嫌ならすぐ断れるでしょ?」とも。
うん。ステータスに心惹かれた。キープしたいとも思ってた。
見透かされて恥ずかしくなった。
「みんな30代。いい大人なんだから、本人が決めればいいこと。いかちゃんが気にすることじゃないでしょ。いかちゃんが奴と付き合いたいなら、友達のことは気にしないで付き合えばいいんじゃないの?大体はっきり断らない時点で友達のこと裏切ってんのと一緒じゃん?」
ワンピース男に言われ、撃沈。
焼きもちも焼いてもらえず、ただ単に嫌な奴になってしまった私。
慌ててお金を置いて、さささっと居酒屋を出た。
ワンピース男とも告白してきてくれた彼とも、もう顔を合わせられないと思ってしまった私は、LINEをブロック。
今から思うと、なんでブロックしたのかとあきれるけれど、当時は穴があったら入りたい状態で。
甘ずっぺえなあ。




