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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
第三部 サンディアナの攻防 七章 怪しいキャラバン

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怪しいキャラバンを追って



 僕らは当然、コビットたちを戦力とは思っていなかった。

 僕らだけでキャラバンを追っていくつもりだったんだけど、立ち去ろうとする僕たちに、村長が言った。


「クピピコ。ピコピラー。クッピピ。コピコピクピコピピ。ピコピコ」


 うーん。やっぱりわからない。わかるのは、むやみやたらと可愛いってだけだ。


「クピピコ。ピコピラー。クッピピ。この村の三人の戦士を戦いに捧げます。ぜひつれていってください。と長は言っています」


 戦士がクピピコ、僧侶がピコピラー、魔法使いがクッピピのようだ。


「どうします?」

「いや、あかんやろ。すぐやられんで」

「でも、待ってよ。戦闘は僕らがやるとしても、もしかしたら戦闘以外のことで役に立つかもよ? 偵察とか、僕らには入りこめないような小さな穴から侵入するとかさ」

「そうですね。そんなこともあるかもしれませんね。つれていきましょう。彼らなら、馬車のなかにいても場所はとらないし」


 というわけで、戦闘要員ではないものの、僕らの旅にコビット族三人がついてくることになった。可愛い生き物が増えていく。ある意味、ウハウハだ。


 馬車のところまで帰ると、僕らはさっそくキャラバンを追う。


「どっちの方角に行ったんだと思います?」

「神殿の方向にしろ、ふもとの村にしろ、洞くつのほうに行ったのなら、僕らとすれちがってるはず」

「ですよね。ということは、ボイクド方面へ行ったんですよね。ボイクド国は大きな街が多いから」

「そうなんだ」

「ボイクド国の王都シルバースターへは、馬で三日はかかるんじゃないかな」

「ふうん」


 僕らは馬車と言っても徒歩で外を護衛しながら歩いてるんで、この速度なら三日どころじゃない。一週間以上かかるのかもな。


「ふもとにはサンディアナっていう街があったはず。まずはそこへ行って、キャラバンのウワサを集めましょう」


 そこへたどりつくまでに追いつければいいけど、たしかに僕らは出遅れてるぶん、山道で追いつくのは難しいだろう。


「そうだね。見るからに怪しいらしいから、きっと人のウワサになってるよね」


 僕らは虹の谷をくだっていった。

 ときどきモンスターとも遭遇したけど、苦戦することもなく順調に進んでいく。


 水スライムっていう、クリスタルのようなキレイなスライムが出てきた。変身が得意技で、いっしょに出てくるあばれ馬やキツネッコや子どもフェアリーに化けた。変身後も体色が透明のままなんで、これまたキレイだった。


 虹の谷の宝箱にはよく種が入っていた。力の種とか幸運の種とかだ。

 あと、妖精の涙っていう小瓶に入ったしずくはMPを回復してくれる貴重なアイテムだ。


 山をくだり、平原に出るころには夕暮れになっていた。

 やっぱり、途中の道でキャラバンに追いつくことはできなかった。


「あっ、あれだ。街の灯りが見えてきた!」

「遠くから見ると宝石箱みたいですね」


 あれが、サンディアナ。

 ついに僕らは国境の山脈を越えた。

 街の灯が僕らを迎え入れるように、優しく輝いていた。

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