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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
五章 (麗しの)巫女姫を救え!
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まだまだ小銭無双



 次は防具屋……なんだけど、さっきの武器屋のリストを見てれば、なんとなく想像がつく。

 この神殿は黒金装備の一式だ。

 ちなみに黒金っていうのは鉄のことだ。今まで青銅のよろいまとってたんだから、黒金でも、ずいぶん進歩したと思う。


 装備品で考えると、そろそろ序盤が終わりかけてるな。

 このあと、中盤に入ってくんだと思う。


 僕の大好きだったあのゲーム。

 とくに、いろんな意味で感慨深いのはシリーズⅤだ。あの話でお父さんに置いていかれて、ペットとともに洞くつへ追っていく前、最後の武器屋で売ってたのが鉄の装備品だった。

 そのあと、怒濤どとうの展開で、少年は青年になるのだった。

 ああ、懐かしい。


 そうか。僕らの旅も中盤にむかってるのか。

 じゃあ、ちょっと気をひきしめて、現金も銀行に預けておくほうがいいのかもしれない。


「全滅したら、モンスターにお金とられるよね?」

「そうですね。所持金の半分くらい」


 僕の半分って四十万以上か。

 武器が二千円以内で買えるのに、四十万とられるのは悔しすぎる。

 そういえば思いだしたぞ。

 あのゲームの終盤、お金で買える最高額の武器でさえ五、六万って単位だった。防具は三万くらい。


 そう思うと、四十万って終盤まで通用する金額じゃないか。

 危ない。危ない。

 僕は石橋を叩いても渡らない慎重派!

 これ、マジでリア友に言われたセリフだ。


 僕は考えた。


 とりあえず八十五万にふくれあがったお金ちゃんは、銀行に待機させよう。

 そして、お城のまわりとか、街のまわりとかの、銀行がすぐそばにある比較的安全な場所でのみ半額をおろして、周囲をグルグル歩きまわろう。


 そうすれば、あっというまに万単位でたまっていく。それをまた全額、銀行に預けてから遠出する、をくりかえしていけば、全滅の心配せずにお金を集められる。


 それに後半になればモンスターから得られる勝利報酬も、かなり上がるしな。


 僕はたぶん、この世界にいるかぎり、お金に困ることはないであろう。ふっふっふっふっ……。

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