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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
第二部 物語は動きだした 四章 再会の兄弟
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ふもとの小屋



 這うようにして、僕らは丸太で建てられた小屋まで歩いていった。


 よかった。生きてここまで来れたよ。

 目の前にあるのに、はかりしれなく遠かった。


 小屋のなかには名もなき神父さんが住んでいた。宿屋もかねていた。山越えに入る前の最後の休息所だ。


「このさきにマーダーの神殿があります。ひと休みしてから行かれませんか?」

「ありがとうございます。ぜひ、そうさせてください」


 ヤッター。お昼寝だぁ。

 僕はぽよちゃんといっしょに布団のなかへ入る。

 ゆっくり休んでHPもMPも全回復したあと、神父さんが話してくれた。


「魔王にはとても強い四人の将軍がいるそうです。魔王軍の四天王と呼ばれています。悪のヤドリギ。義のホウレン。豪のゴドバ。そして、裏切りのユダ。彼らを見た者は必ず死すため、誰もその姿を見たことがないという話です」


 なんか、まだまだ序盤の気がしてたけど、けっこうもう中盤に入ってきたのかな? 四天王かぁ。終盤の強敵になりそうな予感だ。

 まあ、まだまだ関係ないだろうけどね。


「怖そうな名前だねぇ」

「そうかぁ? 悪のヤドリギって、なんか、なよっちい感じせえへんか? 絶対、オネエやで」

「豪のゴドバはマッチョですね。力技ガンガンとばしてくるけど、頭はよくなさそう」


 二人とも、まださきのことだと思って、思うがままにディスってる。

 本人の耳に届いたら、半殺しにされると思うよ?


「では、神父さま。ひとときの安らぎをありがとうございました。僕らは出立します。もしも、薬草と毒消し草にゆとりがあれば、少しわけてもらいたいのですが。お金は払います」と、蘭さんが言うと、神父さまはガッツリ、ピースサインを作った。


「裏庭で栽培しております。好きなだけ、どうぞ。ここを通る旅人は必ず買っていきますよ」


 でしょうね!

 けっこう、ちゃっかりしてるよ。神父さま。

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