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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十七章 まだまだ鍛えよう
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職業のツボ!



 お楽しみはツボだ。

 これでやっと、ぽよちゃんたちも職業につける。


「スズランさん。このツボはどうやって使うんですか?」

「職業のツボですね。めずらしいものを見つけましたね」

「抽選で貰ったんだ」

「では、この職につきたい人がツボをかかえて、わたしの前に立ってください。あとはふつうにお祈りするだけです」


 ツボは六人が弓使いになれるだけのセットがある。盗賊のツボが少なくて、戦士と僧侶のツボが二個ずつあまってるんだけど。


 なので、ぽよちゃんを盗賊に、ケロちゃんを戦士に、クマりんも戦士にしてもらった。いちおう最初は向いてそうな職業ね。職業補正もついてステ上がるしね。


 ついでに僕は遊び人にしてもらった。

 商人、遊び人で盗賊になれる。

 盗賊ってのは上級職ってわけではなく、基本職の一種なんだけど、商人と遊び人をきわめないと表示されない、隠し職業のようだ。

 盗賊をマスターしたら、その上の大富豪になれる。

 さっき、死なないでェーも、あっけなく覚えちゃったし、僧侶でいるメリットがあんまりない。

 賢者にもなってみたいけどねぇ。やっぱり、総額アタックしてみたいなぁ。二億ダメージ!


「よし。じゃあ、これで、今日は職業経験値をたっぷりかせごう!」

「うん。行かやぁ」

「キュイ〜!」

「ケロ〜」

「…………」


 あっ、クマりん、しゃべるかと思ったけど、しゃべらなかった。


 僕らはギルドを出て、広場に止めておいた馬車に乗りこむ。次にこの場所に立つときは、魔法のほろ布を持って帰ってくるときだ。たぶん。


 旅人の帽子のおかげで、サンディアナまでは、ひとっとび。


「えーと。まず、場所のハッキリしてる竜の岬に行って、ぽよぽよ草っていうのを探そうか。そのあと、オリヤって村に行こう。ね? ロラン。それでいいよね?」


 竜の岬なら以前にも行ったことがあるし、なんなら旅人の帽子で飛べる。モンスターも以前のお魚ちゃんたちだろう。すぐにすむと思ったので提案したんだけど、蘭さんは、ふうっと長いため息をついた。


 ん〜? 今日は蘭さん。ほんとに、どうしちゃったのかなぁ?


「じゃあ、竜の岬に飛ぶよ?」

「はい……」


 竜の岬の近くって話だから、そっちから探したほうが早いだろう。最初から、竜の岬に飛べばよかった。こういうとこがウッカリな僕。ぽよっとな。


 ピュンと竜の岬に到着した。

 洞くつには入らないで、あたりをウロウロする。

 とつぜん、ぽよちゃんが走りだした!


「ぽ、ぽよちゃーん!」

「キュイキュイ! キュイィ〜!」

「ピュピュイ!」


 あっ! くぽちゃんまで!


「これこれ、ブラックローズ号。勝手に走ってはいけない。ブラックローズ——」


 バランが手綱をにぎりしめて制御しようとするけど、まったく言うことを聞いてくれないようだ。

 んん? というかさ。

 くぽちゃんって、正式名称はブラックローズ号だったのか。黒いぽよぽよだから、くぽちゃんでいいかなって思ってた。


 あわてて僕らも、ぽよちゃんたちを追いかけていった。

 と、どうだ。

 目の前にお花畑が。


 あっ、あれか?

 ぽよぽよ草?


 可愛い小さな水色の花。

 ダイコンの花に似ている。

 大きさ的には、ナズナって言ったほうがいいのかな?


 それにしても、なんだか一株だけ、いやにデッカイ気がするんだけど、あれは……?



 野生のガブキングが現れた!



 やっぱりね。

 モンスターだ!

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