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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十七章 まだまだ鍛えよう
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ふつうにメダル買っても交換できる



「ちなみに、クィーンドラゴンの鞭は何枚で交換できるんですか?」

「三十万枚ですわ」


 三十万枚か。

 てことは、メダルをお金で買ったときの値段は、その二百倍。六千万円だね。

 買って買えないことはない金額。

 でも、それじゃカジノの楽しみがないなぁ。


「じゃあ、今日はとりあえず、年会費百万円を払うので、二十万円ぶんのメダルください」


 ほんとは所持金一千万近く持ってるんだけど、ギャンブルにうつつをぬかしていてはいけない気がする。

 これは明日の朝、合成するためのお金なんだ。あまったらアイテム買って、残りは寄付ね。

 二十万円ぶんでも千枚あるしな。

 そこそこは遊べる。


「たまりんも遊んでみる?」


 ゆら?


「あっ、やっぱムリだよね」


 ゆらゆら。


「じゃあ、いっしょに遊ぼう」


 ゆら〜り。


 カジノのなかには、たくさんのテーブルやスロットマシンなどがある。

 テーブルはカードやルーレットのようだ。


 あっ! ぽよぽよだ!

 ぽよぽよがレースしてるぞ。

 うちのぽよちゃんのほうがお耳にハートもようもあるし可愛いけど、めずらしい毛色の子もいるなぁ。ピンクのぽよぽよとか、パープルのぽよぽよだ。


 僕は思わず、かけよった。

「どの子も可愛いなぁ。賭けてもいいですか?」


 係のバニーちゃんがニッコリ笑う。


「オッズはこちらになりますよ」

「一番人気はあの白地に黒の水玉もようの子か。ブラックレイン号ね。でも、僕はピンクの子にしよ。色がめずらしいから。染めてるのかな? 名前はピンキーハート号ね」

「あらあら。欲張りましたね。オッズは10倍になります」


 別に配当金が欲しいわけじゃないんだけどね。


「いくら賭けますか?」

「じゃあ、十枚」

「では、レースがスタートします。ごらんくださいませ」


 ピンキーハートはなんとなく元気がなかった。悲しそうな顔をしてる。

 どうしたんだろ?


 係のバニーちゃんの笛を合図にして、ぽよぽよたちが走りだした。

 ぽよぽよがピョコピョコ。

 うっ。可愛い。見てるだけで楽しい。

 うちのぽよちゃんなら、もっと早く走るんだけどなぁ。なにしろ、平原の王だから。


 五匹のぽよぽよがコースを完走したけど、残念。ピンキーハートは最下位だった。

 しゅんとしちゃって、かわいそうだなぁ。


「一位はブラックレイン号。二位はパープルサンダー号でした。1—2または2—1にお賭けになった皆さんには配当金をおくばりいたします」


 まあいいや。

 可愛いぽよぽよを見られた。


「ピンキー。元気出してけれ。おまえはほんとは強いだがや」


 ピンキーハート号をなぐさめてるのは飼い主さんかな?

 場違いに麦わら帽子をかぶったおじさんだ。


「どうかしたんですか?」

「ああ、あんた。すまんかったねぇ。ピンキーは前は連戦連勝だったがや。だけんど、足にケガしてから負け続けでな」

「そうなんですか」

「ぽよぽよ草があれば元気になるんだけんどもよぉ」

「ぽよぽよ草?」

「ぽよぽよの大好物だべや。ぽよぽよにとってのオロナミンだべ」


 えっ? この人、なんでオロナミンとか知ってるんだ?

 この世界にもあるのか?


「ふうん。そのぽよぽよ草は手に入りにくいんですか?」

「前は誰でもとりに行けただけんどもよぉ。モンスターが出るようんなって、近づけないんだべー」

「なるほど。その場所は?」

「サンディアナの竜の岬の近くに自生してるだがや」


 サンディアナ付近か。

 それなら、明日、寄り道できるかもな。

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