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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十七章 まだまだ鍛えよう
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抽選、抽選〜



 ギルドに来たんで、まだ行ったことない施設にも行ってみよう〜

 たしか、ここには抽選場とカジノがあるはずなんだよね。


「抽選券、けっこうたまってるなぁ。抽選すると何が貰えるんだろ?」

「行ってみぃか?」

「あの、わたしは情報屋に行ってみたいんですが」

「なら行くかぁ」


 あっ——


「アンドーくん。スズランさん……」


 二人に置いていかれてしまった。くすん。

 さみしいなぁ。


 ゆら〜り。


「たまりん、ありがとう」


 ゆらゆら〜


 ああ、優しさがしみるなぁ。

 これで、たまりんがあの幻の美少女だったらなぁ。せめて人間……。


 僕は人魂をつれて、抽選場に向かった。二階のすみっこに、それはあった。ガラポンがカウンターに一個。奥に座ってるのは……どう見ても合成屋のおばあさんに見えるんだけど?


「カアーッ! わたしゃ、合成屋のババではござりませんですよ。ただのバイトでございますです」


 いやいや。そのくどい口調と言い、あきらかに合成屋のおばあさんだよね?

 まあいいや。

 抽選したい。


「じゃあ、抽選させてください」

「はいはい。抽選券をお出しくださいでごさいますですよ。抽選券一枚につき、一回まわせますでございます」

「えーと……ミャーコ。抽選券お願い」

「ミャー」


 抽選券がカウンターの上に吐きだされてきた。すごい。紙吹雪だ。


「ひぃ、ふぅ、みぃ、よー……百十二枚でございますです」

「思ったよりたまってたなぁ。はい。じゃあ、行きま〜す。一回め!」


 ガラガラガラ……ポン!

 コロンと出てきた玉は、いきなり金色。


「あれ? 金色だよ? これって大当たりなんじゃ?」


 幸運効果なのかっ?

 あんまりアッサリ一等出たんじゃ、ひょうしぬけだなぁ。


「ハズレでございますですよ」

「えっ? ハズレ?」

「ハズレでございますです」

「だって、金色だよ?」

「カアーッ! これを見さっしゃい!」


 おばあさんがドンと壁を叩く。

 そこにガラポンの景品を書いたポスターが貼られていた。


 特等は赤。景品、万能のカギ(隠し扉)。二回め以降は白紙の秘伝書。

 一等は青。景品、『死なないでェー!』の秘伝書。

 二等は黄色。景品、盗賊のツボ。

 三等はピンク。景品、僧侶のツボ。

 四等は緑。景品、戦士のツボ。

 五等は白。景品、装飾品ランダム

 六等は金色。ハズレ。たまに抽選券。


 な、なるほど。たしかにハズレだ。

 まぎらわしいなぁ。


「以前は金色が大当たりだったんでございますですよ。でも、お客さまに大当たりの気分を味わっていただきたいと存じまして、大当たりだった金色をハズレに、それ以下の色を一個ずつくりあげましてございますです」

「……そうですか」

「はい。オマケで抽選券一枚さしあげまずでございますよ。ドンマイでございますです」

「あ、ありがとうございます……」


 気をとりなおして、二回め〜


 ガラガラガラ……ポン!

 白か。白は五等だね。アクセサリーを貰えるんだ。


「はい。五等でございますですな。これをどうぞ」


 白い箱を渡されて、あけてみる。

 な、なんとぉー!

 これこれ。これぞ、僕の幸運マックス手前。

 なかには、天使の羽飾りが入ってた。

 五等の商品にしてはよすぎるでしょ。

 また精霊のアミュレットと合成しよう。

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