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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十七章 まだまだ鍛えよう
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馬車を改造



 ワレスさんは帰っていった。

 もっといろいろ聞きたいんだけどな。

 プライベートなこととかは、さすがにムリか?


「じゃあ、明日からはサンディアナ周辺だね」

「職業マスターのためなら、わも行くわ。魔法使いは覚えちょうし、武闘家も今なっちょうし、後衛援護マスターすうなら、わが一番、早いだない?」

「そうだね。アンドーくんの『みんな巻き』や世界樹の枝先のMPいらずの回復が後衛から使えれば、かなり戦いが有利になるよ」

「そういうことなら、わたしも行きます。わたしがいたほうが、その場で転職できるので、早くマスターできると思いますよ」


 スズランさんまで言ってくれた。

 たしかに、いちいちマーダー神殿まで行くのはめんどうだからね。


「でも、そうするとモンスターたちが全部は馬車に乗れなくなるよねぇ」


 馬車に八人しか入れないっていうのが少ないんだよなぁ。とくにモンスターは職業につけないから、レベルアップと装備品でしか強くできないし、なるべくたくさん、つれ歩きたいんだよねぇ。


 よし。こういうときこそ、あの能力だ。小説を書いてみよう!


 僕はスマホを出して、ちょちょいと馬車についての情報を書きたす。



 ***


「馬車に乗れるの八人って少ないよねぇ。モンスターもっと、つれていきたいなぁ」と僕が言うと、アンドーくんが答えた。


「あっ、かーくん。知っちょう? 今日、市場で聞いたけど、この街に腕のいい大工がおるんだって。その大工に改造してもらったら、馬車も積載量増やせえよ。十二人は乗れぇようになる」

「そうなんだ!」

「うん。軍隊用の戦車や六頭立ての大きい馬車なんかも作っちょうみたいだよ」

「へえ。さっそく頼もうよ!」

「そげだねぇ。ギルドの裏に鍛冶屋の受付があったが? その大工も鍛冶屋の会に入っちょうみたいだが」

「ふうん。ちょっと、これからギルドに行ってみようか」

「そげだねえ」



 ***


 さて、こんなふうに書いてみた。

 そして、なにげないそぶりでつぶやいてみる。


「馬車に乗れるの八人って少ないよねぇ。モンスターもっと、つれていきたいなぁ」


 と、どうだ!

 間髪入れずに、アンドーくんが口をひらいた。


「あっ、かーくん。知っちょう? 今日、市場で聞いたけど、この街に腕のいい大工がおるんだって。その大工に改造してもらったら、馬車も積載量増やせえよ。十二人は乗れぇようになる」


 やったね!

 これで馬車にあと四人乗れるようになるぞ。

 このくらいの変更なら書けるのか。

 できること、できないこと、いろいろ試すと、旅が楽になるかもなぁ。


「じゃあ、今からギルドに行ってみよう」

「わも行く」

「わたしもギルド、行ってみたいです」


 アンドーくんやスズランさんが言うのに、

「僕は留守番しています。ちょっと疲れちゃった」


 あ、あれ? 蘭さんが元気ない。

 どうしたんだろ?

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