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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
第六部 ミルキー城の決戦にむけて 十六章 まず鍛えよう
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考える! 小説を書く能力



 ヤッター!

 一見しただけじゃ、この違いはわからないかもしれないけど、つまみ食いの内容がかなり変わった。

 ランク1のときは、吸える数値は1〜3だった。それが2〜5になった。

 しかも前は戦闘中一回しか使えなかったのに、この技が三回も使える。

 何よりも、ボス相手に有効なんだ!

 吸える数値がもっと高ければ、ボスを弱体化できる、ものすごい技になるんだけどなぁ。


「これで、うまくすれば、一度の戦闘で数値を15伸ばせるんだ。スライムと百回戦うだけで1500もステ上げできるんだよ!」

「スゴイですねぇ。かーくん。この調子だと、あっというまに僕じゃ追いつけなくなりすね」

「安心して。僕はロランを助けるプリーストだから」

「……ありがとう」


 それにしても、小銭拾いも、つまみ食いもランクアップしたのに、なんでいつまで経っても、小説を書くのランクは上がらないんだろう?

 けっこう、たくさん書いてきたんだけどなぁ。

 今ここまでの文字数でも三十三万字。

 これだけ書いてもダメなのか?

 いや、もしかしたら、ただ書くだけじゃ上達しないとか?


 この話、これまで99%は事実をそのまま書き写してきた。

 でも、それだけじゃダメなんだとしたら? 何かが足りてないんだとしたら?

 事実を書きかえて異なる形にしてしまう、あの力。

 あれをもっと発揮させることができれば——


 事実を書きかえて……か。

 そこなのかな?

 その力を伸ばすためには、もっとどんどん書きかえていかないと上達しないってことかな?


 でも、以前、ナッツのお母さんを助けようとしたとき、どうしても入力ができなくて書きかえられなかった。今のランクではできないって……。

 つまり、そうか。今のランクでできる書きかえをくりかえしていけば、そのうちランクが上がって、もっと重要なことも書きかえられるようになるのか。


 なるほど。まじめな僕の性格があだになってたんだな。

 じゃあ、これからは内容をチョコチョコ変えてくか。

 だからって、なんでも好き勝手を書いてたんじゃ、この世界のためにならないしな。僕らにプラスになることを書きたい。


 僕はつまみ食いの数値で好きにステータスを上げられるようになったけど、みんなはそうじゃない。

 みんなのステも上げられれば、戦いはますます有利になっていく。


 僕はよこ目で蘭さんのステを見た。

 蘭さん、レベル25になったって言ってたな。


 レベル25

 HP225、MP101(111)、力78(64)、体力57、知力100(110)、素早さ158、器用さ106、幸運117。


 これが蘭さんのステか。

 素早さはあいかわらず抜群だけど、つまみ食いしてる僕にくらべたら、やっぱり、かなりの差がついちゃったなぁ。


 僕はスマホをとりだし、チョチョイと書きなおしてみる。




 ***


 僕はよこ目で蘭さんのステを見た。

 蘭さん、レベル25になったって言ってたな。


 レベル25

 HP226、MP102(112)、力79(64)、体力58、知力101(111)、素早さ159、器用さ107、幸運118。



 ***


 これでどうだ?

 各ステータス1ずつだけど、上げてみた。これを毎日くりかえしていけば、十日後には各ステータス10上がってる。百日後には100だ。

 僕の書きかえ能力の向上にもなるし、一石二鳥だね!

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