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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
第六部 ミルキー城の決戦にむけて 十六章 まず鍛えよう
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吸えません



 あわてて僕は自分のステータスを見なおした。得意技のつまみ食いの詳細を読む。


 つまみ食い(ランク1)

 敵モンスターからランダムな項目のステータスを1〜3吸いとる。吸いとった数値は戦闘終了後も減らない。

 一戦闘で一回のみ使用可能。


 うん。そうだよね。

 何度も見たよ。戦闘中一度だけ使える技だよね? でも今、一回も使えてないんだけど?


 うん? この画面の端っこのピコピコ点滅してるのは、なんだろう?

 タップしてみると、次のページに移った。なんだ。二枚めのページがあったのか。

 すると、そこにただし書きがあった。



 ただし、ボスには効かない。



 ええーッ!

 なんで、そんな大事なこと、もっと早くに教えといてくれないんだよ?

 てか、一行だけ次のページに区切る必要性ある?

 たった一行くらい、一ページにおさめてくれればいいよね?


 まあ、しょうがない。

 ボスからは吸えないんだね。

 今後は気をつけよう。


「……ん?」

「どうしたの? かーくん」

「こいつ、ボスなんだ」

「えっ?」

「僕のつまみ食い、ボスには通用しないらしくって。てことは、こいつ、ボスなんだよね?」

「……そうなりますね」


 ボスにしては小さくないか?


「バジリスク隊長みたいに、最初はボスとして出てきて、そのあとザコ敵あつかいになるタイプなのかな?」

「そうかもしれません。じゃあ、魅了も効かないですね?」

「ボスはたいてい、状態異常に耐性持ってるもんね」


 ケロちゃんの石化攻撃は当然、きかなかった。


 次はモンスターのターンだ。

 銀晶石のゴーレムはどんな攻撃をしかけてくるんだろうか?


 銀晶石のゴーレムは、いきなり自分の関節という関節をすべて回転させた。関節グルグルまわしだ。

 ま、まさか、このまま僕らのほうに、つっこんでくる気じゃ?


 その瞬間、銀色のゴーレムは空中に浮かびあがった!

 自分の体をプロペラのようにまわして飛んでいる。

 な、なんだ? 何をする気だ?

 この攻撃は?


 銀色のボディーがギラギラして、ま、まぶしい……。


 銀晶石のゴーレムはそのまま着地した。


「……終わりですか?」

「なんだったんだろ?」


 なんだっのかは、ケロちゃんを見てわかった。ケロちゃんの目がチカチカしてる。


「あっ、目くらまし攻撃だったみたいだね」

「なんだ。そうなんですね。もっととんでもない攻撃が来るかなって心配しちゃった」


 てへっと舌を出す蘭さんの可愛いこと。

 僕が魅了されてしまうっ!


「じゃあ、次のターンからはふつうに攻撃しましょう」

「そうだねぇ」


 さ、次は僕らのターンだ。

 気をひきしめていこう〜!

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