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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
第六部 ミルキー城の決戦にむけて 十六章 まず鍛えよう
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それぞれの課題



「そう。課題だ。それぞれの長所を伸ばし、弱点を克服する。まず、勇者。おまえはパーティーのリーダーであり、メインアタッカーだ。職業選択も悪くない。冷静な判断力もある。だが、みんなをひっぱっていくためには、もっとぬきんでた力が必要になる。どうせなら得意技に磨きをかけろ。魅了のランクをあげれば、あやつるが使えるはずだ。たとえば、ポルッカ戦、ボスには状態異常が効かなかったとしても、お供のバジリスク隊長をあやつることができていれば、劇的に戦いが楽になっていたはずだ」


 なるほど。たしかに……呼ばれてくるケロよんを倒すくらいのことは、バジリスク隊長にもできてた。

 敵をあやつることができれば、実質パーティーの攻撃回数を増やすことになる。


 居間の窓ぎわにいくつか置かれたソファー。その一つに腰かけ、長い足を組みながら、ワレスさんは続ける。


「アンドー。おまえは武闘家になれ。パーティーの攻撃バリエーションを増やすべきだ。素早さ、身軽さ、腕力の高さを活かせる。そのあと盗賊をマスターすれば忍者になれる。忍者のマスターボーナスは素早さのプラス補正だからな」

「わかりました」


 なるほど。それも納得。そのほうが、トドメのスキルも今より生きてくるか。

 そういえば、魔法使いになったのは、魔法攻撃できる人がいないってだけの理由だったもんな。


「シャケは今ここにいないから、伝えてくれ。将来的に重騎士になれるような転職を重ねるといい」

「はい。伝えときます!」


 返事しながら、僕は期待をこめてワレスさんを見つめる。

 僕にはどんなアドバイスしてくれるのかなぁ?

 舌ペロして尻尾ふるワンコの気持ち。


「かーくん」

「はい!」

「おまえはとてもユニークな得意技を持ってる。そのランクを上げていくことが将来的には重要だ。とくに現状、短期的に強くなるために、ザコと連戦し、つまみ食いか? おまえの持つ変な数値を増やすことだ」

「そうですよね」

「レベルアップに関係なくステータスを上げられる。そんな技があるなら、もっと利用しないと。特訓だ。明日から一日、百匹以上のモンスターと戦うこと」

「百匹……」


 す、スパルタだなぁ。

 でも、やるぞ。かーくんはやるもんね。憧れのワレスさんに言われたんだから。


「特訓に最適な場所を教えてやるよ。この城の北東に銀晶石の森がある。その場所に今、なぜかスライムが大発生しているんだ。ただのスライムだから経験値はほとんど得られないが、敵が弱い。おまえには、そのほうが都合がいいだろう?」

「はい!」


 ふうん。銀晶石の森か。

 銀晶石がとれるのかな?

 それなら、ついでに合成屋さんのクエストを受けてもいいかもねぇ。

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