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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十五章 やっと再会
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やっと見物できる王都〜



 帰ってきた〜!

 花の王都。シルバースター。

 何回見ても都会だぁ。


「昨日はギルドのなかもほとんど見れずに、お城につれていかれたからさ。今度こそ、街のなかを見てまわろうよ」


 今日は長い一日だ。

 朝からノーランを出発して、昼にはポルッカランド。

 そのあとすぐにコビット村、マーダー神殿と来て、王都へ帰ってきた。

 お日さまが傾きかけている。

 西日がさんさんと輝いて、街行く人々もせわしない。僕らの世界基準で言えば十七時くらいかな。


「広い街だから、今日はギルド見たら終わりかなぁ。あっ、宿はいらないんだよ。ワレスさんが兵舎のなかに僕らの部屋も用意してくれるって」

「あの失礼な騎士ね」

「あはは……」


 そうだった。

 前に会ったときのことだね。

 意外と根に持つんだな。蘭さん。


「と、ところで、ロラン。なんでドレスから着替えないの?」

「勇者の正体が男だとバレてしまったので、女のふりしてたほうがいいのかなと」

「あっ、なるほど」


 蘭さんが美女だから、みんながふりかえっていくじゃないか。

 なんだか、すぐウワサになりそうだなぁ。


 僕らはギルドに入っていった。

 今回は人間がちょうど四人いるので、モンスターたちは馬車でお留守番だ。


「そういえば、途中でロランからの手紙、受けとったよ。預かり所って便利だね」

「そうですね。パーティーがなんらかの理由でわかれてしまったときに、すごく助かります。僕の国にもギルド作りたいなぁ」


 蘭さんの国は今、王様がアレだからな。自国に攻め入る作戦がひそかに練られてると知ったら、どう思うだろうか?

 ここでは人に聞かれると困るから話せないけど。


「これからは、もしものときのために、預かり所に現金や予備の装備品を預けといてもいいね」

「そうですね」


 とにかく、まずは銀行だ。

 さっきの行軍。

 バジリスク隊長と戦ったときは三百万しか拾ってなかった。けど、そのあと、ポルッカさんの屋敷のなか、虹の谷を歩いたので、二キロ近く歩いた。合計で二千万円以上を拾った。


「今、僕の預金って一千三百万でしたよね。じゃ、ちょうどになるように一千七百万円預けます」

「はい。たしかにお預かりいたしました。かーくんさんからは、ただいま三千万円お預かりいただいております」


 風神のブーツってのをくれる五千万円まで、もうちょいだな。二千万がもうちょいって、すごい感覚だ。


「さ、じゃ次は買い物だね。いい武器や防具はないかなぁ。みんなにも買ってあげるよ〜」

「わあっ。なんだか、かーくん、パパみたい」と、蘭さんが言った。

 ふだんの“甘える”ぶりがしのばれる。


 さ、武器屋にレッツゴー!

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