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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十五章 やっと再会
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転職。転職〜



 マーダー神殿。

 マーダーって殺りくだよね。

 戦うためのノウハウを学ぶための神殿だからなのか?

 まあ、ここでいう職業はこの世界でのほんとの職じゃないみたいだからね。戦闘職だ。


「ロランはなんで魔法使いになったの?」

「さっきのブレイブツイスト、一回使用するのにMPを30も使うんです。だから、職業マスタースキルでMP消費量を減らしたり、MPじたいを底上げしてくれる職業がいいと思って。それに勇者、または戦士と魔法使いをきわめたら、魔道戦士って職業につけるみたいなんですよ。僕は力より知力が高いから、そういう職のほうが戦闘で役立てられるんじゃないかなって」

「そうなんだ」


 ふうん。ちゃんと将来のこと考えてるんだなぁ。僕はどうしよう。


 とりあえず目的だった傭兵呼びは覚えたから、最初の目的どおり、僧侶になるべきか。

 攻撃面は傭兵呼びで充分な威力がある。新しく大技を急いで覚える必要性がない。それにラストダンジョンまでには、パーティー内に完全蘇生や全体回復魔法の使える人が最低、三人はいてほしい。


「僕は僧侶になろうかな。そのあと魔法使いで賢者」

「いいですね。まだパーティーに状態異常を治せるメンバーが少ない。さきざきでキツくなりそうですから」

「そうだね」


 状態異常と言えば、さっき貰った天使の羽飾りは誰がつけよう? 僕はばあちゃんのお守りがあるし。


「やっぱり、ロランかなぁ。攻守ともに、最後の切り札はロランって気がする。この羽飾りはロランがつけてよ」

「……ありがとう」


 ロランはまだドレスのままだ。

 羽飾りを赤いドレスの胸につけた。


「じゃあ、これは返しますね」


 前にアナコンダ戦で手に入れた蛇の牙だ。毒を無効にしてくれる。


「えーと、アンドーくん、まだ毒をふせぐ装備じゃなかったよね?」

「うん」

「はい。これ」

「だんだん。ありがとう」


 装備品をグルグルまわして、ちょっとずつ強くなる。


「さてと、転職しようか。賢者をめざすぞ」

「わも、とりあえず賢者にならかなぁ。軽装備のほうがむいちょうみたいだし、たぶん騎士はなれんわ」と、アンドーくん。


 神殿でスズランにお祈りしてもらった。

 これで、僕とアンドーくんは僧侶に。

 僧侶は数値的に商人と大きな違いがないので、戦力的にマイナスにならないところも嬉しい。アンドーくんは魔法使いのときより力が上がった。


「では、お兄さま。お待たせいたしました。行きましょう」と、スズランが言ったけど、そのとき、スススと進みでたのは、またしても、たまりんだ。


 そうだった。

 なんでか知らないけど、たまりんはモンスターなのに職につけるんだよね。

 グレート研究所長の魔法にかかったとき、ものすごい美少女に見えたような気も……。

 精霊族だとかなんとか。うーん?

 ただの火の玉じゃないの?


「たまりんも賢者になるの? なら、次は魔法使いかな?」


 しかし、じっと、たまりんを見つめたスズランはこう言った。


「詩人ですね? では、たまりんさん。詩人の気持ちで神に祈りなさい」


 たまりん。詩人か。

 ハープ装備できるもんね。

 まあ、パーティーに一人くらい補助専門職いてもいいかもねぇ。

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