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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十四章 消えた勇者
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バジリスク隊長戦!3



 石化したバジリスク隊長は、まるで彫像だ。こっちの攻撃がまったく効かない。


 これは、アレだな。

 某この世界とそっくりなゲームで言うアス〇ロンの効果だ。


 向こうも攻撃してこれないから、なんの意味もないだろうと思うんだけど、通常なら、こっちのステ上げ魔法の効果がそのあいだに切れちゃうのか。

 今は毎ターンかかるから、むしろ、どんどん強くなっちゃうんだよね。

 ただ、石化中は魔法も直接攻撃も、こっちのやること何も受けつけないんだよなぁ。


「ぽよちゃんとバランはためて。バジリスク隊長が石化を解いたとき、すぐに攻撃できるようにして。アンドーくんは、くまりんと交代して。クマりんは仲間呼びからの合体で!」


 大ダメージを与える大技を使って、ターン内で確実にしとめるしか方法がない。


 しかし、そのときだ。

 馬車に戻ろうとするアンドーくんの背中に何かが張りついた。


「ん? なんだ、アレ?」


 青い……クネクネ?

 尻尾だ。バジリスク隊長が切りおとした尻尾。

 ニュルニュルしてたソレが、だんだん形を変えていく!


「ああーッ! バジリスクだ! バジリスクになったよ。アンドーくん。背中、背中!」

「えっ? なんだで?」


 アンドーくんがあわてて背中のバジリスクをふりはらおうとしたときには、ヒュッと赤い舌が伸びていた。アンドーくんの首すじをペロンとなでる。

 アンドーくんが石にィー!


 な、なんてことだ。

 尻尾切りって、ただダメージを分離するだけじゃないんだ。切りおとした尻尾は、単体のバジリスクになって復活するのか!


 ということは、もう一匹?

 あっ、いた。

 そっちはすでにバジリスクになっていて、僕の足元にいた!

 うぎゃーっ!

 悪魔的にニンマリ笑うトカゲの目……。


 舌が伸びる、石にされるぅーと思った瞬間に、バランのかばうが発動した。

 僕は助かったけど、バランが石に!


「ああッ! バランの薔薇がー!」


 それにしても、まだ僕らのターンだったはずなのに、なんでバジリスクは攻撃してきたんだ?


 見ると、バジリスク隊長の石化が解けていた。

 そうか。石化が解けた瞬間って、問答無用で向こうにターンがまわってしまうのか。


 これでバジリスク隊長自身も攻撃してきたら大変だったんだけど、石化がぬけたターンは動けないらしい。よかった。ギリで持ちこたえた。

 次は僕らの番だ。

 なんとか、次でキメないと。


 必死に作戦を考える僕に、クルウが告げる。


「あなたがたがボスとどのように戦うのか見ておきたかったから手出ししなかったが、そろそろ助けがほしいですか?」


 むーん。そう言われると、なんだかなぁ。

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