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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十四章 消えた勇者
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バジリスク隊長戦!2



 鳥もちみたいな舌が空中を舞い、ぽよちゃんを襲う。ぽよちゃんはサッとよけた。よ、よかった。やられてたら石化してた。


 にしても、バジリスク隊長。なんで急に小さくなったのかな?


 なんかイヤな予感がした僕は、ぽよちゃんに頼んで、もう一回、聞き耳をしてもらった。

 すると、どういうことだろう?

 バジリスク隊長の最大HPが800に減ってる。そのかわりHPは全快していた。


「もしかして、コイツ、尻尾ダメージを切りおとすことで、健康体に戻るんだっ?」


 脱皮みたいなもんかな?

 しかも尻尾を切りおとした直後は、ターンがリセットされるのか、もう一回、行動することができるようだ。

 傷を治しながら攻撃もしてくる。

 イヤな技を使うなぁ。


「尻尾を切ることで、最大HPが約200減った。HP0にはできないから、最小で200までは行けるのかな? とすると、あと三回は尻尾切りができる」


 うーん。めんどくさい。

 やっかいなのは尻尾切りのあとは再行動してくること。

 さっき、ぽよちゃんはさけてくれたからいいけど、もし石化されてたら、一人また一人と戦闘不能になっていた。


「バジリスクの弱点は風属性魔法だって。僕ら、誰も使えないよね」


 風かぁ。風属性魔法は生まれつきの素質がある人しか覚えられないって、ワレスさんが言ってたなぁ。

 今のメンバーのなかには、風属性魔法を習得する仲間はいないみたいだ。

 しかたない。

 ここはコツコツとけずっていくしかないね。


「バランとぽよちゃんは1ターンめと同じで。アンドーくんは『燃えつきろ〜』。僕はクリティカルに期待してみる」


 次のターンの攻撃。

 バランの薔薇〜

 もっとがんばろ〜が重ねがけで、力がみなぎってくる。

 バランが二回、バジリスクのすねを叩いた。300のダメージ! 弁慶の泣き所を300……かわいそうに。

 次はぽよちゃんだ。

 220ダメージで合計520。

 アンドーくんの燃えつきろでは80。

 600のダメージを与えた。

 僕の攻撃がクリティカルなら300は行くから、バジリスク隊長を倒せる!


 ところがだ。

 肝心のときにクリティカルじゃなかった。魔法とあわせても180のダメージしか与えられない。たった20だけど、バジリスク隊長のHPが残った。


 むう。これは……。


 思ったとおりだ。

 バジリスク隊長はまたもや尻尾切りをした。

 来るぞ。石化攻撃だ!

 あの赤い舌に気をつけないと。

 と思ったのも、つかのま。

 直後にバジリスクは思わぬ行動をとった。体が石になり、ピクリとも動かなくなったのだ。


 ああっ、これか。

 石化って。

 自分が石になっちゃうのか。

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