表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
十一章 研究室の秘密
152/377

どこまでも続く袋小路



 とにかくまあ、仲間の活躍で、なんとか勝てた。

 変な実験場の地下だからか、出てくるモンスターがみんな可愛くない。

 どうするんだよ?

 タグに“可愛いモンスターいっぱい”って入れちゃってるのに、ぜんぜん可愛い子が出てこないじゃないか?


 出てくるのは、すてられた死体と、ブッキーと、這いよるヘドロとか、ヘドロスライムとかだ。ヘドロスライムはナメクジっぽいやつね。

 あーあ、前にコビット村のあった虹の谷に出てきた、クリスタルスライムはキレイだったなぁ。

 まあ、ブッキーがかなりの率で出てくるんで、魔法カード集めにはちょうどいいんだけど。


「それにしても広いね。枝道と袋小路ばっかりで、ぜんぜん出口が見つからない」

「兄ちゃん。オレ、疲れた」

「ちょっと休もうか」


 幸いにして、二メートル四方くらいの石畳の空間があった。

 僕らはそこに座りこんだ。

 ここでゴマ塩味のクラッカーを食べながら休憩する。


 僕はスマホでここにいたるまでの経緯を小説に書きこんだ。

 ついでに自分のステータスを見なおした。僕のレベルは22になっていた。おやおや。いつのまに。まあ、あれだけ戦ってきたんだから当然か。


 レベル22の僕の数値。

 HP211『3』、MP165『3』、力59(64)、体力56(61)、知力110、素早さ63、器用さ92、幸運99998。

『』内の数値はつまみ食いによって得た効果。


 ん? なんだ? この『』内の数値はつまみ食いによって得た効果ってのは?

 そういえば、ピンチのときに二回ほど、ストローでチューチューしたっけな。まさか、あれか?

 も、もしかして、ほんとにモンスターからステータス奪いとったのかっ?


 す、すごい。

 そんなバカなと思って本気にしてなかったけど、この得意技、ほんとに使えるんだ? いいんだ? こんなんしたら、マジで強くなっちゃうよ?

 できれば、数値の低い力とか体力が上がれば嬉しいんだけどなぁ。


 よし。今度からは積極的に使っていこう。ストローチューチュー作戦だ。チューチューにターン一回ぶん消費しちゃうから、ギリギリの戦いのときにはできない。楽勝できそうなときにやろう。今で言うなら、ブッキーだけで出てきたときとか。

 できることなら、死体やヘドロからは吸いたくない。ステータスになってしまえば、ただの数字なんだろうけど、気持ちの問題として、なんかイヤ。


 あっ? これって逆に強い敵からチューチューしたら、そいつのステータスを根本的に下げられるんじゃないか?

 まあ、戦闘中一回しか使えないから、戦闘の大局には関係ないか。これが何回も吸えるようになれば、ものすごくいやらしいステ下げ技として使えるんだけど。


 これだけでも、ふっひっひっなんだけど、僕は続けてマジックをながめて気づいた。


 マジック

 元気になれ〜ヽ(*´∀`)

 もっと元気になれ〜ヽ(*´∀`)

 毒よ消えろ〜(^ー^)ノ☆︎*.。

 呪いよ、消えされ〜(-_- )ノ⌒︎。


“呪いよ、消えされ”が使えるようになってる!

 これで装備品の呪いが解けるぞッ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ