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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
第四部 囚われのかーくん 十章 悪夢の廃墟
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本のオバケ



 ブッキーってなんだ?

 コイツは野生なんだ?

 廃墟に勝手に住みついてるモンスターってこと?


 ぽよちゃんが寝てるから聞き耳は使えない。

 こういうときにわかる仲間のありがたさ。

 聞き耳って優秀な技なんだな。


 本の形のモンスターが赤、青、黄色とならんで出現した。

 一匹ずつはそう強く見えないんだけど、なんかあの笑った目の形がヤダな。ちょっとミミックに似てる。物質系のモンスターってことだな。


「こいつら、即死魔法使うかもね。気をつけないと。みんな、さがってて」

「了解。たのんよ」


 アンドーくんは遠くから「もっと燃えろ〜」を唱える。魔法使いの職業ランクが上がって、「もっと燃えろ〜」と「もっと冷たくなれ〜」が使えるようになったのだ。


 本だから、火属性の魔法が効果的と考えてのことだろう。左端の赤い本に火がついた。けど、倒れない。


「あれ? こいつら、魔法耐性あるのかな?」

「それか、属性があわんだったかな。次は氷属性で攻撃すうわ」


 しかし、今のターンのアンドーくんの行動は終わりだ。アンドーくんは連続攻撃できるほどには素早さがずばぬけてない。かなり速いほうではあるけど、アイテムで補正されてないからね。


 僕は鋼鉄のブーメランをなげた。

 燃えてブスブスしてた赤い本は直撃を受けて、真っ二つに裂ける。そのまま、パタンと床に落ちた。

 青い本はヒラリとかわした。

 黄色い本にはキレイにクリティカルが決まる。これも二つに分解されて床に落ちた。


 たまりんの表情はわからないんだけど、ゆら〜りとゆれて、呪文を唱えたようだ。青い本が水びたしになる。

 冷たくなれ〜を使ったんだね。


「うーん。冷たくなれも、あんまり効いてなくない?」

「そげだね。魔法全般に強いのかもしれんね」


 謎だったけど、ナッツが切りかかっていくと、青い本も床に落ちた。HPのごく少ない連中だったようだ。


「よくわかんないけど、弱いヤツらでよかったね。なんか面白い本がないか探してみよう。もしかしたら、グレート所長の研究についての本があるかもしれないし」


 というわけで、僕らは図書室の本をしらみつぶしに調べた。

 結果から言えば、いくつか貴重な情報の書かれた本を見つけた。


 ただ、そのたびにブッキーと戦闘になったけど。



 野生のブッキーが現れた!



 またか……。

 ブッキーって必ず三色で現れるんだよなぁ。めんどうだけど戦わなくちゃ。

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