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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
第四部 囚われのかーくん 十章 悪夢の廃墟
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二階には何があるのかな?



 ぽよちゃんをずっと抱っこしてると僕の戦闘力が落ちるので、しょうがなく、ミャーコポシェットに入れた。ポシェットのチャックをちょっと開けたままにして、ぽよちゃんの前足と頭をそこから出しておく。ミャーコの頭の上にぽよちゃんの頭が乗っかる感じ。


 玄関ホールの裏側は、表側ほどではないけど、ちょっと広い空間になっている。プチホールだ。そして、二階の踊り場につながっていくカーブを描いた階段があった。ここから二階に上がっていくしかないようだ。


「あっ、ちょっと待って。今のうちに、ここがどこなのか確認してみるから」


 ミャーコポシェットに手をつっこんで、魔法の地図をとりだしてみる。

 自分のいる現在地には赤い点がピコピコしている。


 なんだ、こりゃ?

 僕ら、海のどまんなかにいることになってるんですけど?

 地図で言えば、右上の端の端のほうに、かろうじて点がおさまっている。そこに大地は描かれていない。


「ここが島ってことかな?」

「そげだないの?」


 鉛筆。鉛筆。シャーペンでもボールペンでもいいんだけど。なんか描くものないかな。

 ないよね。買ってないもんね。

 しょうがなく、スマホでピコピコしてる赤い点とその周囲を写真に撮っておく。次にここに来るときのために、ちゃんと記録しとかないとね。


「じゃあ、二階に行こうか」

「うん」


 今のところ視野にはモンスターの影はない。

 エンカウントするモンスターっていうのは、ふだん見えないくせに、いきなり姿を現わすからビックリするんだよね。


 そっと階段をあがる。

 階段の手すりも崩れかけてる。

 やっと二階の踊り場に来た。

 まだエンカウントしない。


 ここからは細いろうかと小さな部屋がならんでいた。


「部屋のなかにはモンスターがおうけんね」

「そうなんだ」

「でも、宝箱はいろんなとこにあったよ」

「えッ? そうなんだ?」


 それは回収しないと。

 海鳴りのハープみたいな貴重な武器や防具もあるかもしれないし。


 一番近い部屋の扉をあける。

 なかは図書室のようになっていた。

 モンスターが本を読むんだろうか?

 むしょうに興味が湧いてくる。


 僕は図書室のなかに入っていった。

 本だなの前に立ち、一冊、本をひきぬいた。

 ニヤリと本が笑った。

 あッ! モンスターだ!



 野生のブッキーが現れた!

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