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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
二章 シルキー城の一夜
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シャケ商店



 詰所にいた全員から話を聞くと、僕は三村くんとともに廊下へ出た。

 詰所のとなりには『兵術訓練所』と看板がたっている。ちゃんと文字も日本語だ。まあ、通貨単位が円だもんな。


 兵術かぁ。その前に、とりあえず装備をそろえたいんだけど、ここって武器屋を見かけないなぁ。

 と思っていたら、なぜか、ずっとついて歩いていた三村くんが、兵術訓練所の看板のよこに、壁にピタッと背をつけて立った。


「どうしたの? 三村くん」

「へい。らっしゃい。武器でっか? 防具でっか?」


 お……おまえかァー! 武器屋!

 たぶん、お城のなかに店屋がないんだな。

 この場所が三村くんの商売の固定位置なんだろう。


「……えっと、じゃあ、防具」


 僕はまず守りを固める派だ。

 今のところ初期装備の布の服と、宝箱から回収した皮の帽子しかつけてないから、もろいのなんの。


「らっしゃい。シャケ商店へようこそ。防具なら、このへんや」


 お品書きを渡された。

 皮のよろいが八十円。

 皮の盾が五十円。

 革靴が三十円か。

 一個だけ青銅のよろいがある。でも、これは百八十円もする。高いなぁ。だけど、できることなら、なるべくいい装備を早めに買ってそろえたい。ちまちま安いの買って何度も買いかえるのは愚の骨頂だ。


「ちなみに武器は?」

「武器なら、このへんやな」


 またもや、お品書き。

 ちゃんと現物、持ってるのかな?

 ちなみに、果物ナイフが百円。

 銅の剣が百五十円。


 うーん。武器は高いな。そして、どれも接近戦向けだな。できれば遠くから攻撃できるものがいいんだけどな。

 巨大イモムシとか、さわりたくない。


 皮のムチ、八十円か。

 まあまあだなぁ。

 でも、安物は買わないぞ。


 あっ、ブーメランだ。

 ブーメランがある!

 懐かしのあのゲームで、さんざんお世話になったブーメラン。敵全体を攻撃できるから超便利なんだよね。


 ブーメランは……三百五十円!

 僕の所持金より高いんですけど。

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