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東堂兄弟の冒険録〜悪のヤドリギ編〜  作者: 涼森巳王(東堂薫)
九章 サンディアナを守れ!
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ホワイトドラゴン戦! 2



 蘭さんの素早さは健在。

 ホワイトドラゴンも巨体だから、そんなに早くない。

 チクチク作戦で行くことにしたので、そのあと二回、蘭さんはドラゴンテイルをふるった。どうやら今回は三回攻撃が可能らしい。一回の攻撃で60〜70のダメージを与えてる。


 次はアンドーくん。

 アンドーくんは「みんな、巻きで行こう〜」と目をつぶった。

 忘れてたけど、素早さ上げる呪文、持ってたっけね。全員の素早さ上がるから、これは嬉しい。


 三村くんはブーメランをなげた。

 いつもどおり。

 チクッと25ダメージ。


 最後は僕ね。

 僕も補助魔法ないから、ふつうに破魔の剣をさげて、ホワイトドラゴンの足をコツンと叩く。

 さすがにドラゴンはウロコ固いなぁ。

 刺さる気がしない。

 全身よろいをまとっているようなものだ。ホワイトドラゴンのウロコのほうが鋼鉄より固い。

 それでもブーメランよりはマシで、46ダメージ与えた。


 ホワイトドラゴンの行動は魔法バリア。透明なグリーンのヴェールがホワイトドラゴンを包んだ。


「魔法が効きにくくなりましたね」

「ロランって職業、勇者だよね。敵のステ上げ魔法をはぐような特技か呪文はおぼえないの?」

「おぼえますよ。今、勇者職がランク6なんです。ランク7で“虹のオーロラ”をおぼえます。敵にかかったよい効果と、自分たちにかけられた悪い効果や状態異常をとりのぞきます」

「そっか」


 たぶん、ここに来るまでの洞くつのザコ戦で、その技をおぼえていなければならなかったんだろう。

 でも、おぼえてないものはしかたない。現状で倒せる方法を考えないと。


「魔法バリアって、ずっとかかってるのかな? 攻撃魔法を一度あびたら消えるとか? それとも、ターン数が決まってるのかな?」


 僕が疑問をなげかけると、蘭さんも思案する。僕らの攻撃ターンだから、考えほうだいだ。


「一回で消えるのなら、こっちが攻撃魔法を使うかぎり、ホワイトドラゴンはずっと魔法バリアを張る行動しかできないですね。僕たちが無傷のまま、HPをそぐことができます。試してみる価値はあるかな」


「じゃあ、わが魔法使ってみいわ」と、アンドーくんが言った。

「そうですね。お願いします」


 蘭さんはもう一段階、攻撃力を上げても大丈夫と判断して、「みんな、がんばろ〜」と笑顔で呪文をかけたあと、三回攻撃した。巻きで行ってる。


 さて、アンドーくん。

 作戦に従い、「燃えろ〜」とうなる。


「あっ、消えた」

「消えましたね」


 魔法バリアのグリーンのヴェールが消えた。一回魔法攻撃を受けると、バリアは消えるのか。そのかわり、さっきの「燃えろ〜」のダメージはゼロのようだ。


「じゃあ、おれ、バリアがあるうちは『燃えろ〜』で、なくなったら通常攻撃か『もっと燃えろ〜』にすうわ」


 バリアを張りたがるのがホワイトドラゴンの習性なら、蘭さんの言うとおりバリアを壊すことで、こっちは無傷で攻撃を続けられる。


 いいぞ。これなら地道に長く戦うだけですむかも?

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