毎日の目標
「今日は雨か…」
薄暗い自分の部屋の中でゆったりと起きる。
昨日は結局奥様の「家族としては好き」という意味が分からなかった。
昨日今日で聞くのも悪いので今日はミラ様に聞くことにした。
今日の朝食は和食だ。
お味噌汁、ご飯、そして朝一番から作ったお雑煮。
今日は久しぶりに
「このお雑煮美味しいわね」
と奥様から褒めてもらったのでご機嫌。
早速ミラ様に「家族としては好き」という意味を聞いてみることにした。
「え?何で急にあなたがそんなこと聞くのよ」
「そ、それは私も「好き」という意味を考えたかったからです。」
「ふーん、まぁ私はいつも家族として一緒にいるから安心するっていう意味だと
思うよ」
私は度肝を抜かれた。確かに家族は一緒にいるから安心して生活できる。
何故私はこのような簡単なことに気が付かなかったのだろうか。納得はまだいっていないが
「家族以外でどんな人を好きになるのか」
と聞いてみた。
「…!ってよくそんなこと恥ずかしがらずに言えるわね。
この前私が好きになった人がいるって言ったでしょ、そういう身近な人ほど好きに
私はなるわ‥‥」
「なるほど…」
「何変なこと喋らせるのよ!あーもう恥ずかしい、学校に行くわよ」
私がミラ様を送っていくときにミラ様は少し怒っているような顔をしていた。
正直どのタイミングで怒ったのかが分からない。
私も学校に行った後昨日友達になったばかりのユリーナに聞いた。
「あの…家族以外でどんな人を好きになるんですか?」
ユリーナの反応は顔がピクッと動いたぐらいでミラ様のような大げさな仕草はない。
「ん-そうね…自分がこの人と一緒にいたいって思ったり、その人のことが頭から
離れなくなったりすることかな、つまりその人のことしか考えられないってこと。」
ミラ様のご意見よりユリーナの意見のほうが感覚的にまともな気がした。
「その好きになるという行為が分からないのですが…」
「それは言葉では伝えられないかな。そうだ!マナが気になる人を作っちゃえば
いいんだ!」
「そ、それはこ、こ、恋人ということですか」
「違う違う!笑、マナがこの人のことしか考えられない!って思えることだよ」
「……恥ずかしいです。思い違いをしてしまったことが」
「大丈夫だよ!そんなにネガティブに考えちゃダメだよ、
もっといい方向に考えよう!」
「わ、分かりました。具体的にどうしたらいいんですか?」
「男子諸君の悪いところじゃなくていいところだけを見るんだ。
そうしたらマナの心も少しは変わると思うよ。」
「ど、どうしましょう」
「んーそしたら1日に5人の男子と話す!このことを目標にしよう!」
私は頭が真っ白になった。
いつも困るのが名前、いっつもそこで迷っちゃう笑