☆ぷろろうぐ、空から梅干し降る朝
明らかに両想いな勇斗と篠崎さんをくっつけるために僕と足立さんがいろいろ画策する話
作者:間咲正樹様
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魔法少女マンゴ☆スチン A's
作者:幸田遥様
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御二方様から了承を得てます。ありがとうございます☆頭を空っぽにしてお読みください。
その街には、不思議な言い伝えがある。
『如月二月の十四日、肱川嵐が起こる時、空から梅干し降ってくる、ソレを食ってはならぬ』
肱川あらし」とは、好天静穏日の夜間に内陸の大洲盆地で発生した霧(冷気)が、日の出とともに一気に河口に流れる自然現象の事。強風は河口から沖合数キロまで達し、冬の風物詩とされていた。
もうもうと水面を走る霧は幻想的で素晴らしい眺め。ちなみに地元、肱川高校には土日祝祭日のみ活動の、『肱川嵐観測同好会』がある。
毎年、季節になると天気予報とにらめっこし、土日祝祭日に観測ポイントに向かう引率教師と生徒達。ところが今年は……、
『新型ニャコロウィルス』が肱川にも、その食指を伸ばしかけたこともあり、全員揃っての活動は休止となっていた。
――、仕方ない!ひと肌脱ごうじゃないか!
肱川高校の女教師が立ち上がる。卒業記念アルバムに毎年、その年に発生した、幻想な『肱川嵐』のフォトを表紙に使うことが習わしだったからだ。
教師は独り、2月14日、明けやらぬ空に、星が瞬く暗い道を、ハンドルを握り観測ポイントへと向かった……。そして……。
「ん!な!なんだ?ぐ!ぐえ?」
気象バランスが整って発生した『肱川嵐』
一眼レフカメラを使い、パシャパシャやっていると……、
ひゅぅぅぅぅぅぅ………。
空から落下音。なんだ?上を見上げた女教師。なんだ?と顔を仰向け、口を開いたその場所に!
伝説の通り『梅干し』が!その喉奥深くにグッとダイビング!
ゴクン……。飲み込んだ彼女……。
そのままパタリと倒れ、そして。
「フ……、フフフフ、お~ほほほほ!いい身体が手に入った!ククク……」
立ち上がる女教師。その身体には、地球外生物『リアジュボクメッツ』が入り込んでいた。
「……、何?この街は……。匂う!匂う!桃色な破廉恥極まりない空気だ!しかも!『ニャッポリイトォォォ!』『hoooooo!』『ワッサホーイ』、ラブリーな空気三点セットとは!これは!」
……、『アレ』に変身し、同士を集めて滅せなければ!この淫らな街をを清浄なる世界に導くのだ!ぐっと拳を握りしめるリアジュ、すると手の中に大人の握りこぶし程もある、大きく艷やかな梅の実が姿をあらわした。それは……『果物型変身装置』だ。
「……!へんしん!」
そう呟くと展望台から飛び降りた教師を乗っ取った『リアジュボクメッツ』
チャラリリラ〜♪音楽が流れ、一度真っ裸になるのはお約束。光の中で変身完了!
美魔女『だあくフルーツくぃーん★プラム★スター』に姿を変えた女教師。そのまま空をヒュウヒュウとマントの様に裾長な白衣を靡かせ風を切り、空を舞い目覚めて動き始めた休日の街へと向かった。
話は少しばかり巻き戻る……。
今日中に完結予定です。