79 ガシスの予定の紙
「ほら、行くぞ」
ガシスが私の腕をガシッとつかんだ。
うっ・・・・・痛い・・・・。
その時になぜだか、フイザーが口パクで私に訴えかけてきた。
『 か・い・ぎ・は・? 』
・・・・・そうだ・・・・フイザーにも約束してたんだっけ・・・。
ああ・・・気が付いてなかった。
と思っても時すでに遅し。
もう、フイザーとメアイとの距離はどんどん遠くなっていていた。
「ごめん!あとでえええええ!」
もう遠くなったけど、声に出して言った。
聞こえてるか分からないけど。
☆★☆★
「アマノ、さっきは誰にあんなこと言ってたんだ?」
「空耳ですよ、何も言ってません」
私はまたガシスに強引に『玉座の間』に連れてこられた。
「さて・・・・言ってなかった明日と明後日の予定だが・・・・・」
とガシスは、ズボンのポケットの中に手を入れた。
しかし、すぐに「あれ?あれえ?」と困り始めた。
「ど、どうしたんですか?」
「予定の紙がないんだよ・・・・全て予定はその紙に書いてあったのに・・・」
・・・・ええと・・・・もしかして・・・・。
その紙ってフイザーが持ってた・・・・あれ?
あの予定の紙?
・・・・・ええとなんかバレそうな予感だなあ・・・どうしよう・・・。
ポロッ
「ん?」
なにか、物が落ちた。
それを拾うとなにやらド派手な紙だった。
・・・・・・・え?
いや、違うよ・・・これガシスが今探してる予定の紙だよ!!
え?なんでここに?
その裏を返してみると、絶対ガシスの字ではない、文字が書かれていた。
『テンヤさん、返しといて~ バイ フイザー』
『フイザー』のところではゾル語の筆記体で書かれている。
・・・・・いや、返しておいてって・・・・軽いなあ・・・・。
まあ、いいや。
しょうがない、まだガシス探してるし・・・。
「ガシス・・・ありました」
「おお!・・・・なぜ・・・アマノが持ってるんだ?」
・・・・そ、そうなるよね・・・・・。
「落ちてました」
これは本当。
「ふうん・・・・まあいいや」
ガシスは特に疑わず、私の持っていた紙を奪い取った。
「ええっと・・・・明日はお昼に王冠式・・・そして夜にはお祝いパーティー。そして明後日にはガリバー王子との結婚式・・・・そして夜には舞踏会だ。・・・・明日も明後日も頑張ってくれ」
そう言って、ガシスは玉座から立ち上がって、珍しく先に去っていった。
・・・・・もう、終わりなんだ・・・。
まあ、いいや。ちょうど、さっき行ったし、見つからないはず。
私はそれでも少し間をおいて、階段で四階に到達した。
その後、『アマノ王女の部屋』の中に入ると、フイザーとメアイが床に座って待っていた。
「あ!やっと来た!」




