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61 突然の来客

・・・・・え?

なんで?なんで・・・ピーリーはいなくなった?

「アマノ!アマノ!どこにいるんだあっ!!!」

あ、忘れてた・・・。

ガシスが呼んでたんだった・・・。

私は魔法の廊下(というか部屋だよね・・・)のドアを開けて、赤いカーペットの敷いてある廊下に出た。

そこには、とんでもない形相で私を睨むガシスがいた。

もう、鼻からけむりが出てきそうな勢い・・・。

・・・・・怖いんだけど・・・。

っていうか、ちょっと前に話したばかりだよね?

なんで?

「アマノ!どこ行ってたんだ!」

「いたっ!」

ガシスはスタスタ歩きながら、私の腕を掴んだ。

・・・・というかもうつねるに近いけどね。

しかもすさまじい力・・・。

「アラバー王国の国王チャンと、ガリバー王子が急遽きゅうきょいらっしゃったんだ」

「え?来るのは明日の夜じゃないの・・・?」

ガシスにさっき、明日の夜の舞踏会の時に話すって聞いたばかりなのに・・・!

「それがだな、連絡もなしに急に来たんだ!!さっき急遽と言ったばかりだろう!!!」

・・・・・今日、ガシスはかなり機嫌がよくないみたい・・。

そんな怒ってたら血圧上がるよ?

長生きしたいの?

そりゃあさあ、私もアマノ王女に怒ってるけどさあ・・・。

私よりはましだよ、ガシス。


ガシスに無理やり連れてこられて、今、私はお城の玄関(?)にいる。

「チャン国王~~!!!お越しくださってありがとうございます~~~!!」

うわあ・・・急に態度が変わった・・・。

すごい代わりようだよ・・・。

ガシス、絶対電話で声が上ずるタイプでしょ・・・。

フイザーのしゃべり方にすごく似てる・・・。

「ああ、すまない。急に来てしまって」

チャンはそう言いながら、ガシスの手に握手した。

・・・・・笑顔で言わないでほしい、その言葉。

絶対ガシス心の中で怒ってるでしょ・・・。

私はチャンを睨みつけた。

・・・・まあ、頭に巻き付けてある白い布が嫌だから睨んだっていうのもあるけど。

「いいえ~~・・・・・」

ガシスは笑顔で言っていたが、一瞬イラっとしたような顔を見逃さなかった。

・・・・・絶対怒ってるね、ウン。

「こちらのお嬢さんは・・・・あのアマノかい?」

いいえ、私天野てんやひめです。

あなたの言うアマノは今絶賛行方不明中です!

「そうです」

・・・・・思ったんだけどチャンって生意気じゃない?

敬語使ってないし。

「これほしい~?」

誰かが棒付きキャンディーを突き付けてきた。

斜め横を見ると、ガリバー王子がいた。

・・・・・は?

いやそもそも初対面の人にキャンディー突き付けるかな・・・?

「い、いらないです・・・・」

「あそう」

うわあ・・・。

ガリバー王子がそのキャンディー口の中に入れた・・・。

私、「うん」って言わなくて正解だった・・・。

っていうか、液体がベッチョリついたキャンディー誰が欲しいかな?

あのアマノ王女でも嫌って言うよ。


・・・・・・早く帰りたい・・・・。



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