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55 ゾルランのお城の地図

「う~ん・・・・・」

私は目の前の地図をじっと見つめて、固まってしまった。

「魔法の廊下って結局どこ・・・?」

ここに来たばかりのころ、お城の人にゾル語を叩き込まれたから、まあ文字は読めるけど・・・・

ここのお城が複雑なのは変わらない・・・。

ああ、この地図見てるだけで目が痛い・・・。

なんでこんな黒と黄色やたらと地図に使うわけ?

そんなんじゃ、目立ってチカチカしてしょうがないのに!!

ゾルランの人って・・・目もおかしいの?


そもそも私がアマノ王女の部屋のある階の地図の前に立っているにもわけがある。

ここに来たばかりのころ、朝食の時に料理の紹介をしてくれた侍女のピーリーと再会した。

で、ピーリーはなぜか、初めて会った時のように

「私を覚えていますか?」

と聞いてきた。

それで結局これもなぜか「魔法の廊下」という場所で話をしたいと言って、去ってしまった。

・・・・「魔法の廊下」ってどこ?

でも結局、分からなかった。

・・・・ピーリーが訊く前に行ってしまったから。

とはいえ、なんとかその廊下に行かなければならない。

私は、しょうがなくガシスの目を盗んで、朝食を食べた場所をそっと後にした。

・・・・ガシスが後で追ってくると思うけど。

とても怖い顔をして。

もう・・・・なんで分かんないかな・・・。

私はアマノ王女じゃないのに・・・。

もう・・・本当にアマノ王女しぶとい・・・。

もう、私の立場になってほしい・・・。

本当にワガママ・・。

レイチェルがあんなに冷たくしたのも分かる。

けどね・・・

私はアマノ王女じゃないってば!!!


と、思いながら歩き進めると、地図のところまで着いた。

そしてゾル語を頭の中で解読し・・・・・

現在に至るわけだ・・・。


うん、やっぱ分かんない。

素直にピーリーに訊けばよかった。

だって今、お城にいる侍女侍従に訊いたら絶対怪しまれるから・・・。

ああ~・・・どうしよう・・・。

「アマノ王女様?」

思わず振り向いてしまった。

私はアマノ王女じゃないのに!!

私は天野てんや)ひめなのに!!!!

これじゃあ、「私はアマノ王女」って肯定してるみたいだよ!!


「・・・・メアイ?」

そこには目を丸くしているメアイとその横にいる平然としているフイザーがいた。

「テンヤさん?!なんでここにいるんですか!!!」

「知らないよ、だって朝起きたらアマノ王女の部屋にいたから」

「じゃあ・・・アマノ王女はどこにいるんですか?!」

「それも知らないよ、朝いなかったし」

すると、メアイが急に私を上から下までジロジロ見始めた。

・・・何?なんか変なことした?

「・・・・・その格好でテンヤさんって気が付かれなかったんですか?」

「びっくりするぐらい気が付かれなかったけど」

メアイは、私の腕を引っ張りながらずかずかと前へずかずかと歩き出した。

「とりあえず、あなたの衣装何とかしましょう」

「あたしの出番だね」

この時、フイザーが初めて口を開いた。


・・・・・ああ・・・そうだ・・。

私また、あの長いドレス着させられるんだ・・・。

髪も引っ張られて、眼鏡もとられて代わりにコンタクト付けられるんだ・・・。


ああ・・・・嫌だなあ・・・・・・・・・。





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