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28 森の恵み?

リスはなぜ鳴き声を出しながら、どこかに行くのだろう?

ま、ゾルランにリスがいただけでも、嬉しいけど。

「ん?」

なんだか急に木と木の間に道がでてき始めた。

最初はとてつもなく細かったのがどんどん道らしい太さになっていく。

しかも、リスはその道沿いに木と木を飛び移っていく。

「あれ?」

しかし、頼りにしていたリスの鳴き声が途絶えた。

そして、私は夜目がきかないから完全にリスを見失った・・・。

「・・・・・・・・・・ん?」

しかし、それと引き換えに、「ゴー」という、滝の音?川の音?・・・・とにかく水がありそうな音が聞こえた。

夢中になって、その音がする方にかけてみると、それは川だった。

たっぷり水があって、流れていた。

「やったあ」

どれだけ、この水を探し求めていたか・・・。

この日、ずっと何もお腹に入れていないのだ。

水も、食べ物も。

きっと、あのリスはこの川を教えてくれたのだ・・・・!

本当にありがたい・・。

私は夢中になって、手で水をすくいとり、飲んだ。

美味しい・・・。

ゾルランの変な水の味ではない。

現世界の自然の水。

私はなんべんもすくいとって飲んだ。

きっと、この姿、クラスメイト達が見たら、一番に「汚い」って言いそう・・・。


・・・・・満足になったけど、寝る場所をどうしよう・・・・。

木、たくさんあるからなんか作れると思うけどな・・・。

いや、でものこぎりないし、そんな技術も持ってないし・・・。

「♪パンバララ~バンパラレラ~パンバララ~バンパラバンパ、パパパ!♪」

音楽・・・・?

水を飲んでいた時には気が付かなかったが、音楽がどこからか音漏れして聞こえている。

こんな木ばっかりの森に音楽?

それは絶対におかしい・・・。

ただ、音楽の聞こえる方向が、川の向こう側なのだ。

・・・・・この川を渡らなければ、音楽の謎は解けない。

「よし・・・わたろっか」

決心は意外にもすんなりだった。

ここで水飲んでいても何も変わらないし。

どうせ、私には寝る場所を作れないって分かってたし。

それよりも、興味のあることに手を突っ込んだ方が、この森の退屈さもちょっとは薄れる。

・・・・ここの森で結局暮らしてくんだし?・・・

幸いなことになぜだか、こっち側には倒れている丸太が一本あった。

でもとても大きくて重たそう。

「んっーーーーー」

丸太を手で押して、なんとか川のこっち側とあっち側に一本木を入れることができた。

「う、うわあっ」

これはとっても安定しにくい。しかも、丸太でまるいので、落ちるか心配である。

なんとか、渡ることができた。

「ん?ん、んん?」

渡ったあと、足元には石が落ちていた。

それも普通の石じゃない。赤い・・・真っ赤な石・・。

これは完全に宝石だな・・・。

しかもそれが奥にぼちぼち落ちている・・。

それぞれ違う宝石だったけど・・・。

私はもちろん、その宝石の後を追っていった。


赤、青、黒、白、透明、金・・・いやこれは金貨・・、黄、紫、水色・・・

宝石を追っていくと、突然それは途絶えた。

「あれ、どうしたの?え?」

やっぱり、空耳だったのかも・・・。


「♪パンバララ~バンパラレラ~パンバララ~バンパラバンパ、パパパ!♪」


また音楽が聞こえてきた。

しかも今回はとても大きい。

近くに聞こえるってこと?

と、私は顔を見上げた。

「えええええっ?」

目の前には、

夜だというのに金でピッカピカに輝く、建物。

三角形でできていて、正面は階段になっている・・・。

「なんだ・・・これ」




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