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変上の語り

その暗闇の中で

掲載日:2015/01/18

若さゆえの熱意…


若さゆえの純粋さ…


若さゆえの無知さ…


いつから私は無くしたのだろう…


きっと初めはあったハズ。


たぶん最初はあったハズ。


いったいどこに忘れて来たのだろう…


忘れて来た?


いや。置いて来たのかもしれない。


そうだ。わざと置いて来たんだった。


確かそうだった。


私は、この世の闇を見過ぎて、


いや、見過ぎたのではないのかもしれない。


それは…例えるなら


明るい場所から少しだけ暗い場所に入った時


その暗い場所にまだ瞳孔が慣れてなくて


まだ光の加減に慣れてなくて


より一層暗く感じただけなのかもしれない。


私はその時に置いて来た。


己の純粋さ。無知さ。そして熱意を。


何も取りに行く必要はないだろう。


別に必要なわけじゃない…


でも、もし必要になったら…


そうだな。熱意だけは作れそうだ。


あの頃の熱意とは違う。


素直で真っ白で美しい…


そんなあの頃の熱意とは違う。


愚かで真っ黒で小汚い…


残酷なまでに廃れ切った


そんな熱意だ。


何がどうであれ熱意は、きっと熱意だろう。


暗闇の中、灯るのは

己の中の黒く光る灯りだけ。

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