プロローグ
ーとある会社ー
人が殴られる音が木霊する。
「がふぉっ!!」
「なんだてめぇえっ!?」
「いってぇ・・・痛いよぉ・・・」
弩号が飛び交う中、そこには30人に囲まれた長身の男がいた。黒のロングコートを纏い、全身黒く染まっていて、そして仮面ラ○ダーを連想するヘルメットをしていた。
「が・・・餓鬼が・・・・ライダーごっこはほ・・・他の所・・でっ・・や、やんな!!」
30人のなかの一人が叫ぶが、膝が笑っている。
たしかに普通なら勝ちを確信するが長身の男の傍には50人の男が積まれていた。
男は腕時計を確認すると囲んでいる男達を見まわしボイスチェンジャーで加工した声で喋りかけた。
「スマナイガ、時間ガナイ。モウオワラセルヨ。」
「なんだー・・・・」
次の瞬間長身の男はフッと消え男達は意識を失った。
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社長室
この部屋には1人中年の男が座っていた。
「ふぉっふぉっふぉ・・・・そろそろ終わったかな?
しっかし《断罪者゛ジャッチメント゛》もあっけないわ~」
デップリとした体形でひげを蓄えている彼こそこの会社の社長岩重元就である。
彼は商売の才はないものの10年で大会社へとなった。しかしそこには裏があった。彼は孤児院を作り、そこで育った女の子を各会社の重役に売っていたのだった。そこのコネを使い会社を大きくしていったのだった。
コンコン
「はいれ。」
元就はドアのほうを向き楽しそうに言った。
(さて、どんな奴かな?)
ガチャ
「っっっ~~~!!?」
元就の顔が瞬時に引きつった。
そこには長身の男がいた。
「ヤア・・・・ワカッテイルトオモウガ、キミヲ罰シニキタヨ」
「たすけてくれっ!!き・・き君、のタイプの娘を用意するか・・・」
最後まで言えなかった。男から今まで浴びた事のない殺気、憎悪、軽蔑を浴びたからだ。
「下種ガ・・・・・」
「ひっ・・・・・・」
その悲鳴が彼の最後の声だった。