女子大生の姿を…
ファミレスから出た俺は、谷澤美月さんの格好で歩いていた。大分、ハイヒールの歩き方も慣れてきて普通に歩けるようになってる。
ファミレスの女性店員を撮ったが、やっぱり物足りない。もっと別の女も撮ろう。と、思い散策していた。
「うーん、平日だと、あまり可愛い子はいないな」
キョロキョロしながら歩いてると、一台のバスが通りすぎる。
そのバスには『赤山学園女子大学』と、書かれていた。
「赤学女子大か……ひひ」
通りすぎたバスを見ながら、笑う。俺は新たな被写体を求めて、ゆっくりと赤山学園女子大へ向かうのだった。
バスに乗り、少し歩いた先に赤山学園女子大学があった。噂通りにでかい大学だ。
赤学女子大はハイレベルな女性が多く、毎年やっているミス赤学となればモデルやタレントへ一直線だ。
そんな女子大学で探せば、絶対に俺好みの女が絶対にいると確信して来たのだ。
「さてと……大学内はスーツは目立たないと思うが、もう少し動きやすい服装がいいな」
そう考えた俺はさっそく校門前で、待ち伏せすることにした。
すると、すぐさま女が大学から出てきた。最新のスマートフォンを弄りながら歩いている。
「ひひ、出たでた。スタイルはまあまあだが、顔は可愛い分類に入ってるし、服装も……よし、決定だ」
俺はその女性に成り代わり、大学内に侵入しようと決めた。
何も知らずにバス停に向かう女性。その後を何気なく追っていく。
すると、何かの気配を感じたのか、振り向く女性。
「……気のせいね」
振り向いた先に俺がいた。俺は構わずに歩いている。男のままだったら、視線を外すが今の俺は女性。しかも少し余裕がある。振り向いた女性に今気づいたように、目線を合わせる。
女性はその一言呟いただけで、バス停のベンチに到着し、座った。
「ひひひ、君の姿。もらうよ」
俺は周りに人がいないのを確認して、女性が座ってる後ろからカメラを向けた。
パシャッ……
小さな音がなった。さっきは店内だったから聞こえなかっただけか。
チラリと女性を見るが、何も変わらずスマートフォンを弄ってるだけだった。
「……よし。うまく撮れてる。さて、用は無くなったし、大学へ向かうか」
俺はカメラから出てきた写真を見て、ニヤリと笑い人気のない路地に向かったのだ。