不思議なカメラ入手
「ふああ……」
大きな欠伸をしながらボロアパートへ帰っていく。
さっきの相沢穂乃香ちゃんは俺に気付くわけにも見るわけもなく、班が揃ったらさっさと小学校へ向かってしまっていた。俺も何もするわけもなく、10分くらい公園で休憩をしていた。
「うーん、とりあえずアパートに帰って、少し休憩してからハロワに行くか……って、ん?」
今後の予定を決めていると、電信柱の横にいかにも怪しげな露店があった。怪しげとは本当に怪しい。
こんな住宅街で商売してるし、格好も店事態も黒ずくめだ。
でも、あれ? 俺が公園に行くときにこんなのあったかな…………まあいいや。関わりたくないからさっさと行こう。
俺がその黒ずくめの人の横を通ろうとしたとき、声をかけられてしまった。
「そこのお兄さん」
「え?」
しまった! 返事をしてしまった。
まあ、声的にもおばあさんみたいだし、無視するわけにもいかないよな! うん。
「お主……今は無職で、もうすぐアパートから追い出されようとしていて、毎日ハローワークに行っては落とされている人生を送っているようだな」
え、え、え? いきなり俺の生活バレた?
「ふぇふぇふぇ。その顔は図星なようだな」
「……」
この人何? 何でわかるかと言うよりも何? 何がしたいの?
「まあ、そんな混乱しなくてもよい。ワシはただお主にこれを託したいだけなのじゃ」
そういうと、おばあさんは下からとある物を取り出した。
「カメラ?」
「そうじゃ。このカメラをお主に託したいのじゃ」
意味がわからない。なぜ俺にそのカメラを託したいのか。そしてこの超展開はいつまで続くのか……