生と死〜彰の記憶〜
ーーーーーーーー現在時刻1時30分場所モール内ロビーーーーーーーー
俺たちは、再度自己紹介も含め談笑していた。
ここで知ったのだが利也は今年で21歳になり現役の大学生だった。
「まずいな」
突然、利也は苦い顔をしてそばの柱を見つめた。
その視線の先にはーーーーーーー影がいた
それは”者の形”をしたモノだった
気がつくと、俺たちの周りには影がうごめいている
いつの間に!つばを飲む音がよく聞こえる
「逃げるぞ!!」
利也のおかげで俺はやっとの事でこの呪縛から抜け出す事が出来た。
「何だよあれ!」
あれが敵だよと利也は走りながら叫ぶ
敵!?あれが敵だと言うのか、あのような非現実的なモノが・・!
その時、自分の中で何かが、切り替わった様な気がした。
「あれは、物理的に殺す事は出来るんですか?」
彰の何かが変わった瞬間であった
ゾクッと利也の全身を寒気が襲った。
今こいつは何と言った!?『物理的に”殺す”ことは出来るんですか?』だと?
正気か?
「確かにあれを倒した人は見た事があるから、倒せるだろうけど・・・」
前あった事を思い出しながら利也は彰の顔を見る
!?
今さっきとは比べられないほどの寒気が、が利也を襲う耐えられず腕で体をキツく抱く
何なんだこいつの目は、あいつらの比じゃないほど”怖い”
無言は耐えられない・・・!
が、突然悪寒は去った
「彰君今回は逃げるのは難しいかも知れない」
今さっきから、奴らの動きが素早くなり始めている。今はまだ私たちの方が早いがどうなるかはまだわからない・・・
「利也さん、武器を手に入れましょう!」
確かにこのモールにはそういう店もある
「わかった。案内は任せろ」
二人はスピードを上げた
ーーーーーーー現在1時45分場所骨董店『ガランドウ』残り15分ーーーーー
すごい・・・ただぼーとして呟いた
彰の眼前には刀剣の類いが棚にずらりと並べられていた
「関心している場合じゃないよ時間がないから手早く選んで逃げなきゃ」
棚の向こう側から利也さんの声が飛んでくる。
確かに、でもこうも種類があると困るものがある
手始めにと、俺は目の前にあるよくファンタジーゲームで両手剣と称される剣を手に取る
ズシリと腕に来る。だいたい4kgかなさすがに鍛えてはいるから片手で持てるがこれでは戦えないだろう
やはり俺には慣れ親しんだ日本刀が良いだろう。手に取った刀を腰のベルトに挿す
俺は今何を思った!?なぜ俺は日本刀を慣れ親しんだ物と思った?
キーンキーンと頭痛がする・・・・
「俺は昔剣術を習っていた?」
そんなバカな、俺は昔剣道を学んでいた事はないはずなのに・・・
確か俺のじいさんの所に武道場があったはずだ・・・そこで習っていたのか?
でも、なぜ剣術なんだ?剣道ではなく、相手を殺すための剣術をなぜ?
「もう準備はできたかい?」
後ろからボウガンを持った利也が現れる
「なんか、彰君は様になっているねぇ」
あははと笑う二人
これも、今から始まる戦いに緊張ためだ
「さぁ、行こう!」
『明日に生きるために!』
二人は骨董店『ガランドウ』を駆け出して行く。