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ショックと仲間と着替えと

落ち込んでいる護に対しモンガはある提案をすると……。

 異世界の定番である冒険者ギルドに登録できないかもしれないと思い護は、ショックを受けていた。


(あー折角、異世界に来たって云うのに冒険者登録できないのかよ! 他に楽しみを、みつけるって……何があるんだ?

 そう簡単に、みつかる訳ないし)


 ショックを受けている護をみて少し考えたあとモンガは口を開く。


「そうなるってえと……髪の色と名前を変えれば違うかも知れんぞ」

「名前を変えればか……それができたとしても髪の色を、どうやって変える?」

「カツラを付けるってえのは……どうだ?」


 そう言いモンガは護を見据える。


「そんなに都合よく、カツラなんかあるのか?」

「確か倉庫に五つあったと思ったが……試しに持って来てやる」

「そうだな……行ったり来たりも面倒だ。持って来てくれた装備の中にローブがあったから、それを身に付けて俺も一緒に行く」


 それを聞きモンガは「分かった」と頷いた。


「それと……ついでに異空間に仕舞ってある魔物の死骸も、どうにかしたいしな」

「どんだけあるか知らねえが……楽しみだ」

「ボクも行っていいのニャ?」


 そう問われ護は頷き笑みを浮かべる。


「勿論だ。ルカは俺にとって仲間だからな」

「嬉しいのニャァ!」


 満面の笑みを浮かべ、ルカメイシェルは嬉しさのあまり両手を上げて飛び跳ねた。


「仲間かぁ……オレも、その中に入れてくれねえか?」

「本気か? 店とか、どうする?」

「どうせ、この町で物品交換所なんてやってたって対した金になりゃしねえ。だったら久々に冒険者になるって云うのも面白れえかと思ってな」


 モンガがこんなことを言ってくるなんて思っていなかった護は悩んだ。


「仲間になってくれるのはありがたい。だが倒した魔物を交換できなくなるのは困る」

「この町に居る間は店を閉めるつもりなんかねえぞ」

「っていう事は、この町に居る間だけ冒険者と兼業するって訳か」


 そう言われモンガは頷いた。


「そういう事だ。まあ店なんてオレの一存で、どうにでもなるからな」

「それなら良かった。仲間は多い方が助かる」

「わーい! 一気にパーティーの仲間が増えたニャ」


 嬉しさのあまりルカメイシェルは何度も飛び跳ね回る。


「じゃあ着替えをしたいから、ルカ適当な部屋に案内してくれるか?」

「装備の仕方分かるのか?」

「あーそういえば知らなかった(汗)……」


 それを聞きモンガはこの場で着替えたらどうだと提案した。

 その方がいいかと護は了承する。

 その間ルカメイシェルは別の部屋で待つことになった。

 ルカメイシェルが部屋を出て行ったのを確認すると護はモンガの方へ視線を向ける。


「どうすればいい?」


 そう問いかけられモンガは「先ずは服を着ろ」と言い服を指さした。

 言われた通り護は置かれている騎士風の緑色の服に着替える。その後、装備一式の中から必要な物だけを身につけた。


「おお……さっきよりは強そうにみえるぞ」

「ハハハ……それは良かった」


 何も言い返せず護は苦笑する。


「あとはマントを纏って、その上にローブを着れば完璧だ」

「ああ……助かった。本当に色々と申し訳ない」

「いや、いいってことよ。そんじゃあ、ルカを呼んでくるか」


 そう言いモンガは部屋を出てルカの待つ部屋に向かった。


(さて……段々それらしくなってきたな。只、冒険者登録ができるか不安だ)


 まだ不安要素が残っており護は、これから先の心配をしながら椅子に腰かける。


 ・

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 暫く護が待っているとルカメイシェルとモンガは部屋の中に入ってきた。


「待たせてごめんなのニャ」


 ルンルンと軽やかにスキップをしながら、ルカメイシェルは護の方へ向かってくる。

 その姿をみて護は可愛いと思いルカメイシェルに魅入ってしまった。


(出逢った時は男の子のような服だったせいか違う意味で可愛い感じだった。でも服のせいか今は女性として凄く可愛い)


 ジーっとみつめられルカメイシェルは自分の体に何かついているのかと首を傾げる。そして自分の体を見回した。


「何かついてるのニャ?」

「いや……何も付いてない。只、服のせいだろうが意外と可愛くなるもんだと思ってみてた」

「服のせいと意外は余計だけど……可愛いって言われて嬉しいニャ!」


 護に褒められて嬉しくなりルカメイシェルは満面の笑顔になっている。


「マモルも服と装備、似合っててカッコいいのニャ」

「そ、そうか?」


 そう言い護は視認できる範囲の体を見回した。


「ああ、ルカの言う通りだ。ここに来て最初みた時よりは……遥かに様になってるぜ」

「そんなに変わるものなのか? まあ二人が、そう思うなら……そうなんだろうな」

「うん、そういう事ニャ!」

「そうそう、そういう事……そういう事だ」


 褒められ慣れていない護は、なんて言葉を返したらいいか戸惑っている。


「まあいい、か……そろそろ行こう」

「行くのニャ!」

「じゃあ、ついてこい!!」


 そう言いモンガは部屋をでていった。そのあとを護とルカメイシェルは追いかける。

 そして三人は物品交換所へと向かったのだった。

読んで頂きありがとうございます(*´꒳`*)


では次話もよろしくお願いします(*゜▽゜)ノ

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