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声をかけた理由

護に声をかけた理由についてルカメイシェルは話し……。

 なぜ護に声をかけたのか、その理由をルカメイシェルは説明した。


「……冒険者パーティー!?」

「うん、パーティーのみの依頼を受けたいのニャ。でも二人以上じゃないと駄目だから探してたのニャァ。だからマモルをみかけて声をかけたのニャ」

「それって俺じゃなくてもいいよな? それに俺は、できるだけ目立ちたくない」


 そう自分が異世界の者だと分かりドレナアル城に連れ戻されることを恐れてだ。


「そっかぁ……でも、それって目立たないようにすればいいだけニャ」

「例えば、どうやって目立たないようにする? そうじゃなくても俺はルカ、お前に異世界人だとバレたんだぞ。ていうか、なんで分かった?」

「聞いていた雰囲気。それと着ている服が、この世界の物と異なるからだニャ」


 それを聞き護は、なるほどと納得する。


「そういえば黒髪って珍しいのか?」

「どうだろう? 少ないのは間違いないニャ」

「そうか……髪でも染められればいいけど。無理だろうなぁ」


 髪を触りながら護は、ハァーっと溜息をついた。


「色を変えるのは無理だけど……髪を伸ばすことならできるのニャ」

「伸ばしてどうする? 意味がないと思うぞ」

「そうだニャァ……髪は、そのままで。服だけを変えたら、どうかなニャ?」


 そう言われ護は少し考えたあと口を開き話し始める。


「服を着替えるだけでも大丈夫なのか?」

「見た目が異世界の人にみえなければいいのニャ。だから服を着替えて雰囲気を変えるのニャァ」

「それで問題ないならやってみるか。でも着替えは、どうする?」


 そう護が問うとルカメイシェルは、ニカッと笑みを浮かべた。


「ボクが買ってくるのニャ」


 手を差し出しルカメイシェルは代金を要求する。


「金かぁ……全然もってないぞ。まだ魔物を金に換えてないからな」

「そっかぁ……じゃあ、ボクが換えて来て上げるニャ。そのあと服とか装備を購入してくるのニャァ」


 凄く護は悩んだ。ルカメイシェルの言葉を信じていいのかと。でも今の自分の服装では間違いなくバレるだろう。


「その方が間違いないか。まあルカが俺を騙したとしても何をする訳でもない。だが一生、言う事を信じないし……一緒に行動もしないからな!」

「うん、それでいいのニャ。それでマモルが信用してくれるのならニャァ」


 それを聞き護は異空間から出して魔物の死骸を大量に、ドサドサと床に置いた。いや何方かと云えば床に落としたが正解だろう。

 因みに異空間に仕舞えることを知ったのは、プレートを調べたからだ。


「うわぁああ~!? 凄いのニャァ。これ全部マモルが倒したのかニャ?」

「ああ……勿論だ。それで幾らぐらいになりそうだ?」

「どうだろう……この世界のお金の名前はメルって云うんだけど、そのメルと物品の交換をする金額って町により変動するのニャ」


 そう、この世界の物の値段も町や村によって変わる。これは、その土地で仕入れられる物や仕入れ難い物との差が出るからだ。

 例えば……この町では銅の剣が多く仕入れられたから五十メルとして。別の町では中々仕入れが難しく銅の剣の値段が五千メルと差がでるのだ。

 まあこれは極端すぎる例なのだが。


「そういう事か……じゃあ魔物によっても変わる。これって、コッチで相場を勝手に変動させることもできるよな?」

「そうだけど……まさか、やろうなんて思ってるのニャ?」

「いや、そんなことする訳ないだろ。只そう考えるヤツも居るんじゃないかと思っただけだ」


 そうは言ったものの護は、どうなるのか試したい気持ちもあった。


「ふ~ん……ボクは面白いと思ったんだけどニャ」

「そうか? まあ何かあった時に気が代わるかもしれないけどな」

「その時は、やってみようなのニャ」


 それを聞き護は苦笑する。

 その後、ルカメイシェルは全部の魔物を持ちきれないため必要な分を専用の袋に詰めた。

 それが終わると袋を担ぎ部屋から出て物品交換所へ向かう。

 一人この部屋に残された護は、やることもないためプレートを出し確認しながら色々と考える。


(ルカか……悪いヤツじゃない。それに、タイガールフの女性だ。アニメとかだったら普通ヒロイン的な立ち位置か?

 いや……可愛すぎるからペット。でも獣人だしなぁ。それなら妹分ってのもアリかも。ちょっと待て……ルカは何歳だ?)


 暫くの間どうでもいいようなことを自問自答していた。


「あーなんでこんなことを悩まなきゃいけないんだ! それよりも、プレートで色々調べることが沢山あるだろ」


 自分に喝をいれて再び手を動かしプレートを操作する。


(この世界の地図をみると沢山の大陸が存在する。全部の大陸を旅したら、どうなるんだ?

 いや、どうなるじゃなくて……どうせ異世界に来たんだから探検してみたい。元の世界に戻ったら多分もう、ここには来れないだろうしな)


 そう思いながら遠くをみつめて、この世界でまだ知らぬ未知の物に触れられると思い妄想を膨らませた。


「この世界には、どんな物があるんだろう。ヨシ! この際、自由に旅するぞ〜!!」

読んで頂きありがとうございます(^◇^)


では次話もよろしくお願いしますo(^o^)o

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