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プレートの確認と試す

城から逃げ出した護はセオルナ草原に居て……。

 ここはセオルナ草原。その東よりに位置するドルゲステの森への入口付近だ。

 周囲には誰も居らず魔物らしい気配もそれほどない。

 空には奇妙な鳴き声の黄色い鳥が飛んでいた。

 ここには大きな岩がある。その大岩の物陰には護が居て難しい顔をしてプレートをみている。


 あれから護は光になり猛スピードでドレナアル城を出て城下町を駆け抜けここまできた。


 そして現在ここで休憩をしながらプレートをみているのだ。


(それにしても、このプレートは凄い機能が沢山ある。地図、地域の情報や説明とか色々みれてゲームやネット的な機能みたいだ。

 だけど、これってみんなも同じなんだよな? この機能を授けることの出来る神って凄えよ。

 そういえばプレートを表示できるのって転移者のみって言ってたな)


 プレートをタッチしながら色々試し楽しんでいる。

 そう元々ゲームだけじゃなく、ネット検索などをすることが好きだったため色々調べられて嬉しかったのだ。


(あの城から東に来たのか、そんなに遠くに来たって感覚ないけど……凄いなぁ、この移動スキル)


 更に地図をみながら地域情報を調べる。


(ここから北東側に大きな町があるみたいだ。町名はライクスチアかぁ。娯楽施設などもある。これだけ大きな町なら装備が揃うだろうな)


 どんな装備を買ったらいいのかと考えていた。しかしお金のないことに気づき肩の力が抜け項垂れた。


「どうする? この世界にギルドとか存在するのか? あーそういえばステータスにギルド所属してないって書いてあったっけ(汗)……」


 ライクスチアの町にもギルドがあるのか調べてみる。


(流石にあるよなぁ……これだけ大きな町なら。そこで、お金を稼ぐしかないか。

 んー……ゲームとかなら魔物を倒すと金目の物が手に入るんだけど……これをみる限り、ないみたいだ。まあ当然だけどな)


 その他にレベルの上げ方など書かれていて、ゲーム要素があり過ぎと思いツッコミたくなった。

 しかし、その反面テンションも上がって来ている。

 それだけゲームが好きだったという事だ。


(これはゲームじゃない。でも要素がゲーム的だ。だから余計に錯覚しそうだけど……気をつけよう。死んだら元の世界に帰れない)


 そう言い聞かせ両手で、パンッと頬を叩いた。


(ライクスチアの町まで普通に歩いて行くか? 魔物の強さを知りたいし……只、素手で何処まで戦えるかだよなぁ。

 あー……そういえばリュックに軍手が入ってたっけ。気休めだけど、ないよりはいい)


 リュックの中を探り軍手を取り出して両手にはめる。


「ある程度だけど、この辺に生息してる魔物をプレートで調べたから見分けは問題ない。最初は弱い魔物を倒してみるか」


 手頃な魔物が居ないかと周囲を見渡した。


「おっ! 赤薔薇兎(レッドローズラビット)だ。確かプレートの魔物図鑑に見た目は可愛いが凶暴だって書いてあった」


 まだ自分には早いかと思い諦めようとする。


「頭の中央にある薔薇の上に青い逆向きの三角がみえる。あれってなんだ? まるでゲームで魔物の強さを表すアイコンみたいだ」


 気になったためプレートを出し検索し始めた。


(やっぱりそうか。自分のレベルに対して魔物が強いか弱いかを色で見分けられる。

 青が低い。黄色が同じぐらいで。赤が強いのか。黒?……最強って(汗)……白もあるのか。重要的な魔物につき殺すべからず。

 中々便利なシステムだ。多分これって異世界の者のみの能力だよな。現地人が間違えて殺したら、どうなるんだ?)


 なぜか余計なことが気になり暫くそのことについて自問自答し始める。


(考えても時間の無駄か。そういえば【アウトルック】ってスキルをどう使うかだよなぁ)


 そう思いながらプレートを操作した。


(このスキルは現在レベル1で……動きを見通す。なるほど……)


 試しにやってみようと思い手を赤薔薇兎に向け《アウトルック レベル1!!》そう叫んだ。

 すると両目に青い星が浮かび上がってくる。それと同時に赤薔薇兎の先の動きがみえてきた。


「凄え……これ使えば簡単に捕まえられるぞ」


 そう思い近づくと赤薔薇兎は右に跳び逃げる。

 それを分かっている護は赤薔薇兎が動くよりも先にそこに居て長い耳を両方ともに掴んだ。


 なぜ両耳を掴んだかというと。鋭い牙で噛まれると大怪我では済まないからである。


 両耳を掴まれた赤薔薇兎は暴れ護を噛みつこうとしていた。


「おっ! 危ねえ。悪いが、やられるつもりはないんでな」


 そう言ったと同時に赤薔薇兎を近くの大岩に目掛けて思いっきり投げる。


「グギャッ!!」


 大岩に叩きつけられた赤薔薇兎は奇妙な声を発して地面に落ちた。大岩には赤薔薇兎のあとと共に血が付いている。

 そばまでくると護は赤薔薇兎をみた。


「ドクロマークが浮かんでる。死んだみたいだ。プレートの情報じゃ売れるらしいから持っていくか」


 リュックから袋を取り出し赤薔薇兎を入れる。


「これでヨシ。あと少しプレートを確認したらライクスチアに向かおう」


 そう言うと大岩に隠れ再びプレートの確認をしたのだった。

読んで頂きありがとうございます(о´∀`о)


では次話もよろしくお願いします(*≧∀≦*)

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